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八条学園騒動記

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第六百二十三話 茶道の部室へその十

 それで菅もキリスト教のことを知っていてこう言うのだ。
「エウロパの手にかかったら」
「ああなるのね」
「何でもね」
 それこそというのだ。
「そうなるんだ」
「そういうことね」
「そんな連中が来ていたから」
 それでというのだ。
「実際に多くの人を奴隷にしていて」
「秀吉さんも禁止したのね」
「そうだったんだ」
「そのことは正しかったわね」
「色々あった人でも」 
 このことは事実でもというのだ。
「しっかりと善行もね」
「積んでいて」
「地獄に落ちているかというと」
「違うわね」
「今も創作の題材になって多くの人を食べさせているし」
 この話も再びした。
「凄い功徳もね」
「積んでいるのね」
「だからね」
 それでというのだ。
「地獄どころか」
「極楽ね」
「そこにいる筈だよ、神様にもなっているし」
「あっ、神社で祀られてるわね」
 神様になっていると聞いてだ、七海はすぐにわかった。
「あの人は」
「信長さんや家康さんもだけれど」
「秀吉さんもで」
「だからね」
「地獄にはいないのね」
「あの人はね」
 七海にも話した。
「そうだよ」
「何ていうか」
 ここでだ、こうも言った七海だった。
「秀吉さんも複雑ね」
「一言では言い切れない人だね」
「そうね」
 菅のその言葉に頷いた。
「本当に」
「だからこそ魅力的だね」
「今の私達から見てもね」
「しかもね」
 菅はこうも言った。
「一介の農民から天下人になった」
「それもいいのよね」
「まさに連合好み」
「ユニオンドリームみたいで」
 マンションの一室から国家元首や一代で大企業グループの総帥にもなる、そうした成功のことである。 
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