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イベリス

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第十四話 反面教師その四

「穿いておいた方がいいわね」
「やっぱりそうですよね」
「ええ、万が一に備えて」
「風でも吹いたらめくれて」
「見えるでしょ」
「ちょっとしたことで」
「膝丈のものでもそうだし」 
 それだけの長さのスカートでもというのだ。
「だからね」
「それで、ですね」
「万が一の為に」
「スパッツは穿くことですね」
「そうしておいてね」
 こう咲に言うのだった。
「いいわね」
「じゃあこれからも」
「夏は暑いけれどね」
 先輩はこのことは笑って話した。
「やっぱり」
「そうですよね」
「けれどね」 
 その夏でもというのだ。
「我慢してね」
「穿くことですね」
「中学校でもそうしてたでしょ」
「はい」
 咲は先輩に素直に答えた。
「そうしていました」
「そうよね」
「正確に言うとうちの中学短い半ズボンで」
「そっち穿いてたの」
「はい」
 スカートの下はそうだったというのだ。
「それを穿いていました」
「そうだったのね」
「やっぱり見えたらよくないですからね」
「本当に油断するとね」
 その時はというのだ。
「見えるからね」
「丈が長くても」
「膝丈でも」
 その長さでもというのだ。
「油断しますと」
「ちらってなるから」
「そうですよね」
「小山さんの中学ではスカートの丈長かったの」
「短くしていた娘もしていましたが」
 それでもというのだ。
「私は違いまして」
「その時はなの」
「スカート折らずに」
 そうして短くせずにというのだ。
「普通にいっていました」
「そうだったのね」
「それでも穿いてました」
 半ズボンをというのだ。
「そうしていました」
「そうだったのね」
「そうでした、そして高校に入って」
 その短くしているスカートを見た、スカートの先にあるのは素足だ。白い足が今は随分艶めかしく見える。自分の足でも。
「折っています」
「お洒落でよね」
「高校に入って色々お洒落をしたくなって」
「それでなの」
「正確に言うと卒業した時に」
 中学校をそうした時にというのだ。
「そうしたくなって」
「それでなの」
「メイクとかファッションも勉強して」
「スカートもなのね」
「そうしました」
 制服のそれを短くしているというのだ。
「今みたいに」
「そうなのね」
「あと下着も」
 これもというのだ。 
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