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幼き女帝

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第二章

「陛下のご教育については」
「お考えでしたね」
「殿下も」
「左様でしたね」
「はい、ですから」
 それでというのだ。
「多くの優れた家庭教師の方をお招きして」
「学校でもですね」
「教育を受けて頂き」
「天皇陛下として素晴らしい方になって頂く」
「そうした教育を受けて頂きますか」
「そうしましょう」
 こう言われてだった。
 殿下も陛下のご教育について熱心に行われた、そしてだった。
 陛下は小学校に入られてから日々教育を受けられた、それはただのご学業だけでなく帝王学も入っていた。
 連合の日本以外の者達はその陛下へのご教育を見てこう言った。
「また厳しいな」
「日本の皇室の教育は厳しいっていうが」
「小学生の時からスパルタか」
「詰込み教育か」
「学校だけじゃなくて家庭教師もつけてか」
「学校の授業に芸術、マナー、そして帝王学か」
「小学校に入ってすぐに詰め込んでいくとかな」
 そうした教育について言うのだった。
「無茶苦茶厳しいな」
「他の国の王室より厳しいな」
「同じ皇室のエチオピア皇室よりも」
「日本の皇室の伝統といってもな」
「物凄い伝統だな」
「しかしその伝統で」
 日本の皇室のそれでとだ、誰かが言った。
「日本の皇室はずっと立派なんだよな」
「そうだよな、明治帝は投げ飛ばされたらしいしな」
「侍従長にな」
 相撲の時のこととも酔われた時のことだとも言われている。
「昭和帝もな」
「乃木大将に厳しい教育受けたんだったな」
「それでその伝統が今も生きていてか」
「何かと厳しいんだな」
「それでまだ子供の天皇にもか」
「あそこまで厳しい教育しているんだな」
「それで立派な君主になってもらうんだな」
 帝へのスパルタそのものの教育を見つつ話した。
「というかああしてか」
「エンペラーが出来るのか」
「威厳と気品があって伝統を守って」
「しかも穏やかでな」
「何千年もの伝統を守る存在」
「そんな存在になってもらうんだな」
 口々に話した、そして。
 帝はその中で成長されていった、小学校から中学校高校へと進学されて大学に入学された頃にはだった。
 確かな威厳と気品、並の大学生ではどうしても持てないまでのそれを持たれる様になっていた、そのうえで市民達にお言葉を発せられるが。
 その御言葉を聞いて日本人達は唸った。
「五歳の頃から学ばれて」
「厳しい教育を受けられてな」
「立派になられた」
「あと少しだ」
「卒業されたら本格的にご公務に入られる」
「その時が楽しみだな」
「全くだな」 
 成長された帝を見て感激していた、日本人達のその感激を見てだった。
 連合の他の国の者達はまた唸った。
「いいか」
「それがか」
「あの厳しい教育が」
「日本としてはそうか」
「立派な天皇を育てる」
「それがいいっていうのか」
「凄いスパルタだったけれどな」
 まさに息をする暇もない位のだ。 
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