仮面ライダー エターナルインフィニティ
しおりを利用するにはログインしてください。会員登録がまだの場合はこちらから。
ページ下へ移動
第四百六十三話 強くなった少女達その十一
「怪我したら駄目だから」
「だからですか」
「どうしてもしてしまうけれど」
「戦っていますし」
「やっぱりしないに限るから」
「だからですか」
「そういうことは言わないことよ」
何か不吉な感じがすることはというのだ。
「いいわね」
「わかりました」
「本当にものはどうでもいいのよ」
ウールはまたこう言った。
「けれど怪我をしたら駄目ってことよ」
「回復力があってもですね」
「それでも怪我したら痛いでしょ」
「はい、どうしても」
「だからよ、いいわね」
「こうしたことはですね」
「言わないでね」
ニッカに微笑んで話した、だがここで。
アレクサンドラは完全に涙目になってウールに言った。
「あの、壊されてもです」
「困るの」
「物品も高いですし補充も中々」
「そうなの」
「はい、我が部隊はいつも物資不足ですから」
「どうにかならないの」
「なりません」
物資不足のことはというのだ。
「ですから皆さんに言ってるんですが」
「けれど怪我するよりましでしょ」
「あの、ライダーの皆さんもののことは」
「気にしたことないわ」
「考えたこともないよ」
ウールだけでなくオーラもアレクサンドラに話した。
「そういうのに困ってないしね」
「私達はね」
「結構強くなったらものが出て来たりするしね」
「ライダーは人もものも物凄い回復力だし」
「そもそも頑丈だしね」
「壊れることもそうそうないし」
「そんな羨ましい状況は例外なんです」
アレクサンドラの言葉は切実なものだった。
「本当に私達は物資不足なんです」
「そう言われてもよ」
「僕達はそうした経験ないから」
「怪我しないよりずっといいんじゃないかしら」
「ものが壊れるのは戦っていたら仕方ないから」
「ま、まあ気をつけますから」
二人に言われてさらに涙目になるアレクサンドラを見てだった、ニッカは困った笑顔になって両手の平を前にして話した。
「私も」
「そうして下さい、本当に大変なんですから」
アレクサンドラはまた切実な声で言った。
「戦果だけでなく物資のことも考えて下さい」
「それも戦争だからだよね」
「物資もお金も無限ではないです」
このことも強い声で語った。
「いいですね」
「だからだよね」
「はい、お願いします」
こうした話も交えながら戦士達は休んだ、そしてだった。
戦いを続けた、戦いは夜になっても続いていた。
「夜になってもね」
「うん、数が尽きないね」
ひかりは空から銃撃を放ちつつ姉に応えた。
「全然」
「ええ、けれど倒していっているから」
「このまま戦っていくことね」
「辛くても」
孝美は強い声で言った。
「ライダーの人達が言われていたわね」
「終わらない戦いはないってね」
「だからよ」
「ここはなのね」
「戦っていくことよ」
「戦いが終わるまで」
「そうしていくことよ」
絶対にというのだ。
ページ上へ戻る