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おぢばにおかえり

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第六十四話 阿波野君と先輩その二十一

「嫌よ」
「そうでしょ、それでなのよ」
「お母さんは先輩に言わないのね」
「そうするわ、ただ彼にも言わないわ」
「阿波野君にもなの」
「千里が言うのよ」
 私に対して言ってきました。
「いいわね」
「私がなの」
「そう、ただいいわね」
「りっぷくしたら駄目ね」
「そこは気をつけて」
 そうしてというのです。
「言うのよ」
「阿波野君が先輩に酷いことを言いそうだったら」
「彼は絶対に許さないから」 
 先輩を、というのです。
「言うことはもうね」
「普通にあるわね」
「けれどお母さんは言わないわ、お父さんがいても」
 お父さんもというのです。
「お母さんが言ってね」
「何も言わないのね」
「そうしてもらうから」
「基本そうするのね」
「千里が止めるのよ」
「わかったわ、私先輩だしね」
 同じ高校で同じ大教会のです、それならです。
「そうさせてもらうわ」
「そうしてね」
「ええ、将来の為にも」
「そうね、私が教会継がせてもらうから」
 私はこう考えました。
「それならね」
「そこでそういうのがまだまだね」
「何でまだまだなのよ」
 そう言われるとわかりませんでした。
「わからないけれど」
「だからわかる様に成人してね」
 やっぱりわからないことを言われました。 
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