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八条学園騒動記

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第六百十五話 またコーヒーを淹れるその二

「マフィアが常連になったら」
「もう怖くてな」
「サラリーマンも学生もね」
「来なくなるな」
「そうなるよ、本当にね」
 理由は一つだった。
「何されるかね」
「わからないからな」
「普通の人は来なくなって」
「商売あがったりだな」
「それでお金ちゃんと払うならいいけれど」
 菅はさらに言った。
「こうした人ってえてしてね」
「脅してな」
「ツケとか言って」
 そしてというのだ。
「払わないから」
「飲むだけ飲んでな」
「食べるだけ食べてね」
「商売あがったりだな」
「そうなるよ、お客さんは来なくなって」
「売り上げが落ちてな」
「その売り上げもね」
 これもというのだ。
「柄の悪い人達が払わないなら」
「もうどうにもならないな」
「それでね」
「潰れるな」
「まあそういうのはゴロツキだけれどね」
「如何にも柄が悪くて何して来るかわからないってね」
 アンネットも言った。
「ロシアじゃゴロツキか酔っ払いよ」
「そこでナチュラルに酔っ払い出るんだ」
「だってロシアよ」
 アンネットが菅に冷静に答えた。
「ロシアで酔っ払いはね」
「普通にいて」
「それでね」
「お店に入ってきてなんだ」
「何するかわからないの、それでそうした人達はロシアだと」
「殴って終わりだね」
「ノックアウトして」
 店の者がそうしてというのだ。
「おおむねゴロツキもね」
「つくづくそこは凄い国だね」
「それで後はトラ箱送り」
「凄いね」
「まあロシアはそうした国だけれど」
 それでもとだ、ジュディが言ってきた。
「普通の国はね」
「違うからね」
「柄の悪い人が入り浸る様になったら」
 それこそというのだ。
「お店にとって危ないわ」
「そうよね」
「そう、だからね」
 それでというのだ。
「僕達のお店もね」
「そうした人達がいなくなって」
「平和になって」
「お客さんが戻ったのね」
「うん、やっぱりね」
 何といってもというのだ。
「お客さんはね」
「変な人達については」
「殆どのお店がマフィアお断りってあるから」
 扉にそう書いてある。
「そこはね」
「お店もわかってるわね」
 カトリも頷いた。 
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