レーヴァティン
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第二百四話 口の形の違いその十三
「流石に。ですが世界を見れば」
「そんな糞坊主もいたな」
「キリストを罵倒さえしました」
キリスト教の頂点に立つローマ教皇であったがだ。
「兎角信仰なぞなく」
「己の欲望のみに生きたか」
「そしてその結果フランス王との争いに敗れ」
美顔王と言われたフィリップ四世である、この人物も謀略家でありテンプル騎士団を陥れ多くの人物を殺し騎士団の富を奪っている。
「アナーニ事件で憤死しました」
「自業自得だな」
「悪事の結果ですね」
「ああ、というか教皇なのにな」
そのキリスト教の頂点に立つ存在だがというのだ。
「そんなのだとな」
「存在意義すらないですね」
「神も仏も信じない宗教家なんてな」
最早とだ、久志も述べた。
「もうな」
「左様ですね」
「とんでもねえ野郎だよ」
久志はこれ以上はないまでに忌々し気な口調で答えた。
「それでだな」
「国益を考えない政治家や官僚は」
「有害だな」
「まさにとんでもないです」
順一は久志の言葉を借りて述べた。
「ボルマン然り我々が起きた世界の政治家の一部然り」
「野党に多いな」
「ですね、ですが帝国では」
「そうした奴こそな」
「真っ先にです」
「排除すべきだな」
「さもないと最悪日本の野党やボルマンの様に」
順一はボルマンの方が悪質ではと思ったがあえて同じとした。結局は同じ穴の狢に過ぎないからである。
「国を蝕みます」
「だからな」
「ですから」
「見付け次第排除して」
「国益を考える人を用いるべきです」
「そうだよな」
「帝国でも。幸い今はそうした人物は見当たりません」
順一はこうも述べた。
「ですが油断せずに」
「そうした奴がいるかどうか」
「見ていきましょう」
「それも政だな」
「これが有権者なら」
その場合のことも話した。
「票を入れないことです」
「そうして落選させることだな」
「官僚は官僚で、です」
「やり方があるか」
「そうです」
彼等にしてもというのだ。
「はい、彼等もです」
「対応出来るか」
「起きた世界ではネットで指摘し」
そしてというのだ。
「そのうえで省庁に抗議するなり」
「政治家に言ったりか」
「それぞれの政治家のサイトを通じて」
直接言わずにというのだ。
「そうすればです」
「官僚も辞めさせられるか」
「はい」
そうだというのだ。
「これがです」
「そうなんだな」
「ですから」
それでというのだ。
「官僚もです」
「どうにかなるか」
「世の中どうにかならないことは」
「そうはないか」
「はい、絶対に辞めさせることが出来ないことは」
「ないか」
「政治家も官僚も」
「そうなんだな」
「悪用も出来ますが」
こうもだ、順一は話した。
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