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夢幻水滸伝

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第百九十八話 先んじればその五

「石ノ森先生が何故早世したかな」
「その無理のせいですね」
「中には徹夜で仕事した後飲んでまた描いて急死された人もおる」
 イガグリくんの作者の人である、名前を福井英一という。
「身体に無理をさせていてな」
「徹夜で仕事して飲んで、ですか」
「それでまた描いてな」
「それは無茶ですね」
「その無茶が祟ってや」
「そうなりましたか」
「そうなるからな」
 だからだというのだ。
「寝ることや、特に飲む時はな」
「寝ておくことですね」
「身体に無理がかかるからな」
「それ故にですね」
「徹夜で飲みながら麻雀なんてな」
 所謂徹マンである、ずっと座っているので腰にも悪くそこに煙草もつくのが大抵なのでこれだけ身体に悪いこともそうはない。
「私は絶対にせん」
「麻雀しても寝ることですね」
「そや」 
 それは絶対にというのだ。
「それでアルフィアン君もや」
「働いてもですね」
「学問や鍛錬もすべきやが」
「寝ることもすべきですね」
「不眠不休は絶対に言わん」
 リーとしてはというのだ。
「寝る時はや」
「寝ることですね」
「そや」
 まさにというのだ。
「そうすることや」
「ほなよく仕事して」
「よく学んでよく鍛錬してな」
「よく寝ることですね」
「そうすることや」
「わかりました、そうします」
「忙しくて寝てないとか言う前に寝ることや」
 これがリーの考えだった。
「ええな」
「そういうことで」
「頼むわ、それで私は夜になったら」
「寝られますね」
「そうするわ」
 その様にすると言うのだった。
「そうしつつ返事を待つわ」
「それでは」
 二人はこうした話をしつつ仕事もし勿論寝ることもして吉報を待つことにした、するとすぐにだった。
 その吉報が来た、その吉報は。
「そうか、四国共か」
「はい、全てです」
 報告するアルフィアンが答えた。
「お話をより聞きたいとです」
「返事をしてきたか」
「左様です、より詳しく」
「よし、ほなこのシンガポールでや」 
 リーは口元を綻ばせて答えた。
「集まってな」
「そうしてですね」
「そしてや」 
 そのうえでというのだ。
「話をしてな」
「会談を行って」
「そのうえでな」
「国家連合にしますか」
「そうなるで」
「では」
「ブルネイ、ミャンマー、カンボジア、ラオスに返事をするで」
 次はというのだ。
「この国に来てくれってな」
「では」
「会談の用意や」
「それを整えて」
「実際に会談をしてな」 
 そうしてというのだ。 
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