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八条荘はヒロインが多くてカオス過ぎる

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第三百十四話 八条荘の忘年会その十二

「日本はいいところですが」
「それでもなんだ」
「学生でなくなったら」
 その時はというのだ。
「もうですの」
「ニュージーランドにだね」
「帰りまして」
 そしてというのだ。
「それからはですわ」
「あちらで牧場でだね」
「暮らしますわ」
「やっぱりそうするんだ」
「いいですわよ、羊達に囲まれて馬に乗って」
 ジョーンさんは僕に笑顔で話してくれた。
「そしてのどかな日々を過ごすことは」
「そうなんだね」
「ですから」
 それでというのだ。
「その時がまた来るのを楽しみにしながら」
「そうしながらなんだ」
「今を楽しみますわ」
「今もだね」
「はい、楽しみますわ」
 こう僕に話してくれた、その後でオムレツとワインを食べ終えて。
 僕はまた席を替えた、今度は。
 井上さん達のテーブルに着いた、すると。
 井上さんは僕に枝豆とゆず酒を出してから言ってきた。
「大学は風紀部はない」
「そうなんですよね」
「その分楽だ、だが」
「だが?」
「やはり私自身はな」
 どうしてもというのだ。
「真面目に生きていきたい」
「やっぱりそうですか」
「そしてサークルはな」
 それはというと。
「美術関係だな、あと資格をな」
「大学におられる間に」
「色々習得してだ」
 そしてというのだ。
「その資格でだ」
「就職ですか」
「自動車免許に教員免許に博物館や図書館のな」
 そうしたというのだ。
「色々な資格を手に入れる」
「その勉強をですか」
「する」
 大学に入ってもというのだ。
「励む」
「やっぱり資格がありますと」
「それならだ」 
 まさにというのだ。
「生きていけるからな、自動車もだ」
 これもというのだ。
「普通だけでなく大型もな」
「取られるんですか」
「手に入れられる資格は全て取る」
 決心している言葉だった。
「必ずな」
「それは凄いですね」
「励むぞ」
「頑張って下さい」
 井上さんに励ましの言葉を贈らせてもらった、そして。
 その後でだ、僕は井上さんと一緒のテーブルにいたニキータさんに言われた、ニキータさんは僕にこう言ってきた。
「僕もう将来は決めてるんだ」
「そうなんだ」
「日本は大学までいて」
 枝豆を食べる僕に言ってきた、あっさりして食べやすい。
「そして大学を出たら」
「ブラジルに帰るんだ」
「それでサッカーグラウンドでね」
 そこでというのだ。
「働くんだ」
「そうするんだ」
「サッカーが好きだから」
 陽気に笑って言ってくれた。 
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