本町絢 外伝 絢と僕の留メ具の掛け違い・・そして 結末
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2-⑵
朝から心臓ドキドキしていた。早いめに来て、水島君の上履きに「土曜日家に言って良い?」って手紙入れておいたから、その返事を待っていた。
時々、水島君の様子をそれとなく見ていたんだけど、なんの反応も無いようで・・・。午前中過ぎてしまって給食も終わろうとしていた。
来たぁー。水島君が横を通り過ぎようとしている。本当にドキドキしている。自分でも音が聞こえそうに。
「市民会館で朝9時待っている」と何気なく言って通り過ぎた。
やったー。水島君が戻ってくる時に小さくVサイン送った。ほっとしたし、振り向いてニコッとした。やっぱり、嬉しかったんだと思う。
前の日、きれいなお洋服出してってお願いした。
「あら、そう、そんなにおしゃれしてゆくの」
「うん、初めて、よそん宅にゆくから・・・。あんまり、みすぼらしいのもネ」
土曜日。少し早い目に家を出た、お母さんは青の花柄のワンピースを用意してくれていた。髪の毛も、いつもは黒いゴムだけど、紺色のリボンで結んでくれた。電車で一駅乗乗らなきゃ。
市民会館の柱の陰で水島君が来るのを待っていた。気持ちはワクワクして、明るくしていたつもりだったけど、水島君は会っても、そっけなかったし、なーんだ、洋服のこと気にもしていない様子だった。
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