恋姫伝説 MARK OF THE FLOWERS
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第百一話 帝、劉備を信じるのことその九
「今回は本当にな」
「最高の結末になったよ」
「そうそう。これでもうあんな噂は出ないし」
劉備が次の皇帝ならだ。それも当然のことだ。
舞もだ。そのことがわかったうえで二人に話していく。
「万々歳よ。ただね」
「ああ、あの噂を流した奴な」
「それが誰かは」
「気になるところね」
表情を鋭くさせてだ。ボガード兄弟に話す。
「そこのところはね」
「あれ誰なんだ?」
丈は鰐の唐揚げを頬張りながら問うた。
「ちょっとわからないんだけれどな」
「いや、それはわかるだろ」
「少し考えたら」
テリーとアンディはその丈にすぐに突っ込みを入れた。四人は今同じ卓で食べながら話をしているのだ。その中でのやり取りだった。
「もうな。あいつしかいないだろ」
「彼女だよ」
「彼女っていうと女か」
丈にもこのことはわかった。
「女が広めたのか」
「そうだよ。司馬尉だよ」
「あの娘だよ」
まさにだ。その司馬尉だというのだ。
「あいつが劉備さんを追い落とす為にだよ」
「噂を流したに決まってるじゃないか」
「ああ、そうなのか」
ここまで言われてだ。やっとわかった感じになる丈だった。
それでだ。彼はこう言ったのだった。
「それで自分が後釜になろうって考えてたんだな」
「そうだよ」
「やっとわかってくれたね」
「ああ。それでな」
丈はさらに言った。
「あいつこれで諦めるか?」
「それはないわね」
舞がすぐに否定してきた。
「絶対にね」
「ああ、やっぱりそうか」
「また何か仕掛けてくるわ」
「じゃあ何とかしないと駄目だろ」
「そうなのよ。司馬尉をどうするかよ」
舞がこう言うとだった。テリーとアンディもだった。
「あんな厄介なのずっと置いておいたらな」
「何時か大変なことになるからね」
「証拠はないにしても明らかにだからな」
「私達に敵意を持っているよ」
「何かそれってよ」
能天気な感じでだ。丈は言った。
「あれだよな。オロチと同じだよな」
「それとアンブロジアとかだな」
「骸達にしても」
「そうだよ。一緒じゃねえか」
こうボガード兄弟に話すのである。
「それだとな」
「そうよね。言われてみればね」
舞も丈のその言葉に頷く。
「あとあの于吉とかいたけれど」
「あの連中ともな」
「似てるね」
「若しもよ」
舞はさらに言う。
「あの連中が全部グルだったら?」
「最悪だよな」
丈は自分の言葉で簡単に言った。
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