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恋姫伝説 MARK OF THE FLOWERS

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第百一話 帝、劉備を信じるのことその四

「根も葉もない噂ってね」
「はい、だからです」
「今回は三人で話して」
「それで決めました」
 二人に加えて徐庶もだった。
 三人になってだ。それで話すのだった。
「帝にこの噂のことをお話されてです」
「御自身の潔白を証明されればです」
「それで解決するかと」
「そうね。それが一番いいわね」
 おっとりした調子のまま劉備は話す。
「それじゃあ」
「はい、それではです」
「帝の御前に行きましょう」
「そして身の潔白を」
 明らかにすべきだとだ。三人も勧める。そうしてだ。
 そのうえでだ。劉備は宮廷に向かいだ。帝の前に参上しようとした。その時だ。
 ふとだ。孔明が鳳統に言った。まだ劉備の摂政府にいる。
 そこを出ようとする時にだ。彼女は気付いたのだ。
「ねえ。若しもね」
「今回のことが司馬尉さんの企みなら」
「私達をあっさりと宮廷に行かせないかも知れないわね」
「そうよね」
 このことにだ。鳳統も気付いた。
 それでだ。すぐにだった。 
 馬岱を呼んでだ。こう言うのだった。
「あの、今からね」
「宮廷に行ってくれるかしら」
「宮廷に?何かあったの?」
「ひょっとしたらそこに誰かいるかも知れないから」
「兵を率いてそれでね」
「宮廷を警護してくれるかしら
「御願いできる?」
 今のうちにだ。こう手を打ったのである。
「今のうちにね」
「すぐに向かって欲しいの」
「あれよね。司馬尉よね」
 事情を察してだ。馬岱は目を鋭くさせて二人に返した。
「あいつが動くかも知れないっていうのね」
「うん。ひょっとしたらだけれど」
「桃香様を宮廷に行かせない為に前に兵を率いて宮廷を押さえかねないから」
「あいつならやるわね」
 馬岱もだ。そのことを察した。
 そうしてだ。二人にあらためて応えた。
「うん、じゃあ今からね」
「有り難う。それじゃあ」
「御願いするわ」
 こう話してだった。馬岱は兵を率いてすぐに宮廷に向かった。
 こうして手を打ってからだった。軍師たちは劉備に対して言った。
「では今から」
「帝の御前に参りましょう」
「そうね。それじゃあ」
 劉備も応える。こうしてだった。
 劉備は軍師達と共に宮廷に向かう。彼等は馬に乗り宮廷に向かうのだった。
 それをだ。すぐに聞いてだ。司馬尉は。
 妹達にだ。こう告げた。
「そう。それではね」
「このまま劉備を宮廷には行かせませんね」
「そうされますね」
「ええ。行かせないわ」
 妖しいエミを浮かべてだ。彼女は妹達に言う。
「当然ね」
「そうですね。ここで行かせてはですね」
「帝に釈明をされてしまいます」
「そうなればこの話は水泡に帰するかも知れません」
「それならば」
「宮廷に兵を。理由は」
 その口実は何かというと。
「そうね。劉備が帝のお命を狙っている」
「その嫌疑で、ですね」
「あえて通さず帰させる」
「そして返す刀で」
「帝にお話して」
「劉備を一気に追い落とすわ」
 司馬尉はまた妖しい笑みになって話す。
 
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