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ヘタリア学園

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第六百八十四話  大陸封鎖とスペインと

第六百八十四話  大陸封鎖とスペインと
 まず他の国にイギリスとの交際を止めるように言いました。確かにこれでイギリスはかなり困りました。
「だから何で俺はいつも一人になるんだよ!」
 これまた宿命的なもののようです。けれど他の国の人達はもっと困ったのです。
「僕イギリス君に木を売りたいんだけれど」
 まずロシアがそれで困ってしまいました。
「俺だってそうだよ。このままじゃやっていけねえよ」
 そしてこのプロイセンも。彼等にとってイギリスからのものを買わないと困ってしまうのです。ロシアなんかはイギリスが造る船の為の木材を売ってそれでお金を手に入れてましたから余計にです。それでもうナポレオンの言葉にもフランスの言葉にも従わずに勝手に商売を行うロシアでした。
 当然これにナポレオンはかんかんです。しかもここで。
「スペインの家の人間が逆らっているだと!?」
「はい、そうなんですよ」
 フランスが困った顔でナポレオンに報告します。怒ったナポレオンはすぐにフランスに対して言いました。
「すぐにスペインに行って黙らせろ。いいな」
「わかりました。それじゃあ」
 とりあえずスペインと話をします。けれど彼自身は案外素直でした。
「いや、俺はええねんや」
「じゃあ何でこんなに抵抗してるんだよ」
「家の連中がな。まああんまりここには来ん方がええで」
「ふざけるなよ。俺だって事情があるんだ」
 上司の命令ですから聞かないわけにはいきません。それで実際にスペインのお家に兵隊を置いて監視をしていると。
「うわっ、撃たれた!」
「何処からだ!」
「わからん!」
 何処からともなく攻撃を受け続けるのでした。これこそゲリラ、フランスはスペインでとんでもない目に遭うことになったのでした。まるで潰瘍が出来たように。


第六百八十四話   完


                                    2009・4・16
 
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