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X Dimensions SoldierS Re: Xros Rays

作者:ラフェル
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  第23話 覚醒の勇真! 白銀の竜戦士、バオハックモン

 
前書き
今回はハックモンの進化回と同時に、勇真が覚醒します^_^

最新話の閲覧よろしくお願いします^_^ 

 
立ち塞がる敵デジモン達を蹴散らしながらデビモンのいる山頂を目指すツナや炎真達。

敵の包囲網を突破できると思われた……その時。


?「デスゲーズ!!」

超炎真「っ! この攻撃は……!」

超ツナ「皆、避けろ!」


何処からか7つの赤い光線が飛んで来て、ツナや炎真達はその赤い光線を回避する。

そして……


超ツナ「やはり、出て来たか……!」

ライドラモン「ダスクモン……!」

ダスクモン「フッ……待っていたぞ、沢田綱吉にブイモン」


最恐の敵ーーダスクモンが姿を現す。


マリア「あれがダスクモン……!」

アンジュ「不気味な姿をしたデジモンね……」

翼「だが、こうやって対峙しているだけでも圧倒される……!」

奏「見ただけでわかる……あいつ、強いぞ!」


初めてダスクモンを見たマリアや奏達は、ダスクモンから発せられる威圧感に圧倒されている中……


ルナマリア「ダスクモン……(何だろう……初めて会う筈なのに、全然そんな気がしない……もしかしたら、あのデジモンは私の……!)」


ルナマリアはダスクモンに対して何処かで会ったような感覚を覚え、ある『可能性』を直感する。

そんなルナマリアを他所に……


ブラックウォーグレイモン「フンッ、面白い……貴様の実力がどれ程のものか見せて貰おう!」

なのは「ブラックウォーグレイモン!?」

超炎真「待つんだ、ブラックウォーグレイモン!」


ブラックウォーグレイモンは炎真となのはの制止の声を無視し、ダスクモンに向かって突撃すると……


ブラックウォーグレイモン「ブラックトルネード!!」


回転した状態でのドラモンキラーの攻撃を繰り出すが……


ダスクモン「……フンッ」


ダスクモンはその攻撃をブルートエヴォルツィオンでいとも簡単に防ぐ。


ブラックウォーグレイモン「何っ!?」

ダスクモン「その程度か? エアーオーベルング!!」

ブラックウォーグレイモン「ちっ!」


ダスクモンの鋭い斬撃を、ブラックウォーグレイモンは辛うじてドラモンキラーでガードしながら距離を取る。

しかし……


ブラックウォーグレイモン「なっ!?」

なのは「ブラックウォーグレイモンのドラモンキラーに傷が……!?」


ダスクモンのブルートエヴォルツィオンの斬撃を受けたブラックウォーグレイモンのドラモンキラーに大きな傷が付いていた。


ダスクモン「ほう、良い反応だ。貴様はどうやら究極体の様だな……だが、成熟期と完全体の中間レベルまで戦闘力が落ちているその様では俺に勝てないぞ」

ブラックウォーグレイモン「くっ……!」


ダスクモンのその言葉に、ブラックウォーグレイモンは悔しげに顔を歪める。

ブラックウォーグレイモンが本来の究極体としての力を持った状態でならダスクモンに勝てたかもしれないが、成熟期と完全体の中間レベルまで戦闘力が落ちた状態ではダスクモンに太刀打ちできそうに無いのは明白であった。


超ツナ「ブラックウォーグレイモン……悔しい気持ちはわかるが、ここは俺達に任せてくれ。今のところダスクモンに太刀打ちできるのは、俺とクロスオーバードラモンだけた」

ブラックウォーグレイモン「……フンッ、良いだろう。不本意だが、お前達に任せる」

超ツナ「ありがとう……やるぞ、ブイモン!」

ライドラモン→ブイモン「おう!」


背中に乗っていた勇真とハックモンを降ろすと同時に、ライドラモンから退化したブイモンは……


ブイモン→エクスブイモン「ブイモン、進化ーー!! エクスブイモン!!」


エクスブイモンへと進化する。

さらに……


超ツナ「ダブルデジメンタルアップ!! そして……ユニゾンリンク!!」

エクスブイモン→クロスオーバードラモン「エクスブイモン、ダブルアーマー進化ーー!! 繋がる勇気と友情! クロスオーバードラモン!!」


ツナとエクスブイモンは融合し、クロスオーバードラモンへと進化した。


アインス「これが、クロスオーバードラモン……!」

フェルト「凄い……!」

超ツナ『ここは俺達に任せて、皆は昨日話した通りデビモンのところへ!』

マリア「わかったわ! 行くわよ、皆!」

響「はい!」


ツナに促され、マリア達は山頂へと向かい始める。


ダスクモン「逃がさん! ゴースト……!」


ダスクモンはマリア達を行かせまいと、ゴーストムーブで瞬間移動しようとするが……


クロスオーバードラモン「デスペラードファイア!! サンダー!!」

グラウモン「エキゾーストフレイム!!」

ダスクモン「っ! ちっ!」


クロスオーバードラモンとグラウモンが必殺技でダスクモンを妨害する。

ダスクモンは迫り来る攻撃を素早い動きで躱しながら、マリア達に向かって行くが……


超炎真「逃がさない!」

フォンッ!!

ダスクモン「ぐっ!?」


炎真が大地の炎の重力でダスクモンの動きを封じる。


翼「炎真!」

超炎真「今の内に行ってください!」

なのは「ありがとう、炎真君!」

奏「サンキュー! ダスクモンは任せたぞ!」


マリアや奏、響達は山頂へと進み、遠く離れて行くのだった。


ダスクモン「ちっ、逃したか……まあいい、奴等が束になってもデビモン様を倒すこと等できん」

超ツナ『それはどうかな? 勝てないかどうかは、やってみないとわからないさ。それに……』

超炎真「お前を早く倒して、奏さん達の加勢に向かうまでだよ」

ダスクモン「そうか……ならば、デビモン様が危険視している貴様達をここで足止めするのが俺の役目! はあああああっ!!」

超炎真「くっ!」


ダスクモンは暗黒の力を放出し、炎真の大地の炎の重力を打ち破る。


ダスクモン「今回は本気で行かせてもらう!」

クロスオーバードラモン「望むところだ!」

超ツナ『今度こそお前に勝つ!』

超炎真「ツナ君達を援護するよ、グラウモン!」

グラウモン「うん、わかった!」


ツナ・クロスオーバードラモン・炎真・グラウモン、そしてダスクモンはそれぞれ戦闘態勢に入ると……


ダスクモン「行くぞ! ゴーストムーブ!! エアーオーベルング!!」

超ツナ『クロスオーバードラモン!』

クロスオーバードラモン「おう! ライトニングブレード!!」

超炎真「グラビティマグナム!!」

グラウモン「エキゾーストフレイム!!」


激しい戦闘を開始した……
















ツナと炎真がダスクモンと交戦している中、マリアや奏、響達は山頂への道を順調に進んでいたが……


ルナマリア「………フェイトさん、ごめんなさい!」

フェイト「る、ルナマリア!?」


ルナマリアがタイミングを見計らい、ラプタードラモンの背中から地面に飛び降りてしまうのだった。

そして、何とか地面に降りたルナマリアは来た道を戻ろうとしていた。


なのは「ルナマリアちゃん、どうしたの!?」

はやて「単独での行動は危険や! 戻って!」

ルナマリア「すみません、それは聞けません! もしかしたら、ダスクモンは……ダスクモン は私のパートナーデジモンかもしれないから!」

フェルト「え!?」

アインス「何だと!?」


ルナマリアのその言葉を聞き、一同は驚きの声を上げる。


ギンガ「ダスクモンがルナマリアのパートナーデジモンだなんて……」

アニュー「何か根拠があるの?」

ルナマリア「正直言うと、無いです……でも、私の中の何かがそうだと言ってるんです! だから、私はダスクモンに会って、彼を止めに行きます!」

フェイト「ルナマリア、待って!」


ルナマリアはフェイト達の制止の声を振り切って走り出す。

そのタイミングで新たな敵デジモン達がマリアや奏達の前に現れる。


奏「くそっ! こんなタイミングで!」

クリス「ちっ! 空気が読めない奴らだ!」

切歌「ど、どうするデスか!?」

マリア「戦う術が無いルナマリアを1人になんてできないわよ!」

調「でも、この状況じゃルナマリアさんを追えない!」

勇真「……僕が行く!」

セレナ「え!?」

未来「勇真君!?」


勇真がガルルモンの背中から降りると、ルナマリアの行った道に向かって走り出す


響「勇真君、駄目! 戻って!」

翼「戻るんだ、勇真!」

勇真「ごめん、お姉ちゃん達! でも、ルナマリアお姉ちゃんを放っておけないよ!」

ハックモン「まったく、仕方ないな……俺も行くぞ、勇真!」

勇真「ありがとう! 兎に角、お姉ちゃん達は先に行って! ルナマリアお姉ちゃんを連れて戻るから!」


勇真はハックモンを連れてルナマリアの後を追うのだった。


響「ハックモンまで行っちゃった!?」

アグニモン「ったく! 兎に角ルナマリアは勇真とハックモンに任せて、俺達は先に進むぞ!」

セレナ「勇真君、大丈夫でしょうか……?」

ガルルモン「ハックモンがいるんだ、きっと大丈夫さ」

奏「今は前に進むことに集中するんだ!」

ジオグレイモン「おう!」

マリア「行くわよ、グレイモン!」

グレイモン「ああ! メガフレイム!!」


ルナマリアを勇真とハックモンに任せて、マリアや奏、響達は目の前の敵を蹴散らしながら前へ進むのだった……
















ルナマリア「はあ、はあ、はあ……!(もしダスクモンが私のパートナーデジモンなら、私が止めなきゃ! デビモンって奴に従っているのも、きっと操られているか何かだわ! 急がなきゃ!)」


ルナマリアはダスクモンを止めると言う意志を心に抱き、荒い息を吐きながらも全速力で駆けるが……


?「切り捨て御免!!」

ルナマリア「っ! きゃあっ!?」


何者かがルナマリアに斬りかかり、ルナマリアはその攻撃を間一髪で回避する。

ルナマリアに攻撃したのは、手に日本刀を持つ落武者のような姿をしたデジモンであった。


ルナマリア「このデジモンは……ムシャモン、成熟期・魔人型・ウィルス種。元々は海外のゲームソフトに登場するサムライマスターのデータだったが、コンピュータウィルスに感染し進化した鎧武者のデジモン。必殺技は白鳥丸から繰り出される『切り捨て御免』……たぶん、デビモンの配下のデジモンね。皆から離れたこのタイミングで出会すなんて……!」

ムシャモン「グルルル……ッ!」


ルナマリアはデジヴァイスのデジアナライザーで目の前の敵デジモンーー『ムシャモン』の情報を調べると同時に、敵と遭遇してしまった最悪のタイミングに焦りの表情を浮かべる。

対するムシャモンは理性の欠片など無いかのように、狂気を宿した瞳で標的であるルナマリアを睨んだまま妖刀ーー白鳥丸を構えると……


ムシャモン「グオオオオッ!!」

ルナマリア「くっ! (やられる!)」


ムシャモンは猛スピードで間合いを詰め、ルナマリアに向けて白鳥丸を振り下ろす。

回避が間に合わないルナマリアは訪れる痛みへの恐怖から目を閉じ、死を覚悟した……その時。


勇真「はああああっ!!」

ムシャモン「グオオッ!?」

ルナマリア「っ! 勇真!?」


猛スピードでルナマリアの前へやって来た勇真がムシャモンの斬撃を剣で受け止める。

だが、体格差があるからか徐々に押されつつあった。


勇真「くううっ……! ハックモン!」

ハックモン「任せろ! フィフスラッシュ!!」

ムシャモン「ガアアッ!?」


そこへハックモンがやって来て、ムシャモンに強靭な爪による攻撃を食らわせて後退させる。


ハックモン「怪我は無いか、勇真?」

勇真「ありがとう、大丈夫だよ。ルナマリアお姉ちゃんの方は怪我無い?」

ルナマリア「あ、ありがとう、大丈夫よ。でも、2人ともどうしてここに……?」

勇真「ルナマリアお姉ちゃんが心配だったからに決まってるじゃん」

ハックモン「そう言うことだ。戦う術が無い上、パートナーデジモンもいない状態で単独行動するなよな。皆からも散々言われてただろ?」

ルナマリア「ごめんなさい……でも、私……!」

ハックモン「ダスクモンと話をしたい、だろ? そう言う時こそ皆に頼らなきゃダメだ。ちゃんと話せば、皆だって協力してくれる筈だ。仲間なんだからな♪」

勇真「そうだよ。少なくとも僕とハックモンはルナマリアお姉ちゃんの力になりたくて、ここへ来たんだから♪」

ルナマリア「勇真、ハックモン……ありがとう……」


ルナマリアは勇真とハックモンの優しさに感謝すると同時に、自身がフェイトを始めとした仲間達に相談せず、頼らなかったことを内心後悔するのだった。


ムシャモン「グルルル……ッ!」

ハックモン「まずは邪魔なあいつーームシャモンを何とかしないとな」

勇真「うん、そうだね。ハックモン、2人で一緒にあいつを……! 危ない!」

ルナマリア「え? きゃあっ!?///」


何かを察知した勇真がルナマリアを押し倒すと同時に、何処からか2人に目掛けて熱線が飛んで来て、勇真達はその攻撃を何とか回避する。


ハックモン「勇真、ルナマリア! 大丈夫か!?」

勇真「うん、何とか……ルナマリアお姉ちゃんは大丈夫?」

ルナマリア「え、ええ、大丈夫よ……ありがとう……///」

勇真「? 顔が赤いけど、大丈夫?」

ルナマリア「だ、大丈夫だから! それよりも、今の攻撃は一体……?///」

ハックモン「! どうやら奴の仕業のようだ……!」

勇真・ルナマリア『え?』


ハックモンの指差す方に視線を向けると……


?「グオオオオッ!!」


異常に発達した右腕を持つ、単眼の竜人型デジモンの姿があった。


勇真「あのデジモンは……サイクロモン、成熟期・竜人型・ウィルス種。異常に発達した右腕を持つ単眼の竜人型デジモン。必殺技はあらゆる物を溶解してしまう超高熱の『ハイパーヒート』……あのサイクロモンってデジモンも、デビモンの……!」

ハックモン「ああ、デビモン配下のデジモンだ。まずいな、ムシャモンだけならまだ何とかなったが、成熟期2体を同時に相手にするには……!」


並の成長期より強いハックモンと言えど、勇真とルナマリアを守りつつ、成熟期のムシャモンとサイクロモンの2体を同時に相手にするのは厳しい状況で、ハックモンがどうするかと頭を悩ませていると……


勇真「それなら……こっちも『2vs2』で戦おう、ハックモン」

ハックモン「っ! 勇真、お前まさか……!」

勇真「僕も戦う! ハックモンと一緒に!」


剣を構え、覚悟を決めた表情で勇真は戦う決意をする。


ハックモン「む、無茶だ! ムシャモンもサイクロモンもさっきのイビルモンのように勇真が蹴散らせるような相手じゃないんだぞ! もし勇真の身に何かあったら、俺は……!」

勇真「うん、わかってる……僕は弱いし、死ぬのは勿論、目の前のデジモンと戦うのは怖いよ……でも! 僕だって、ハックモンやルナマリアお姉ちゃん達……記憶も、自分が何者かわからない僕に優しく接してくれる友達や仲間を守りたい!」


勇真が自身の想い……彼自身の『覚悟』を口にしたその時。


ボウッ!!

勇真「っ!」

ハックモン「勇真のリングに橙色と白銀色の炎が!」


勇真の右手の中指にあるリングに橙色と白銀色の2つの炎ーー大空の炎と夜天の炎が灯される。

さらには……


ボウッ!!

勇真→超勇真「これは……!」

ルナマリア「勇真の額に炎が、それに瞳の色も……!」

ハックモン「まさか、ツナや炎真と同じ超死ぬ気モードって奴なのか!?」


勇真の額に大空と夜天の炎が重なる形で灯され、赤い瞳も右目が橙色、左目が空色に近い白銀色の瞳へと変化し、ツナや炎真と同じ超死ぬ気モードになるのだった。

だが、変化はそれだけで終わりではなかった。

勇真の右手に持つ刃が潰れている古びた金属製の剣が輝いたと同時に形を変えて行き、サイズは変化前より短めではあるが、光沢がある程磨き上げられた赤い金属製の剣へと変わり、その刀身からは大空と夜天の炎で形成された光の刃が展開されていた。


超勇真「剣の形が変わった……!」

ハックモン「まるで、勇真の決意に応えてるみたいだな……」

超勇真「うん……この剣から暖かくて優しい力が、色んな人達の想いが込められているのを感じる……」


勇真が手にしている剣……実は響やなのは達の世界ーー新暦世界に存在する完全聖遺物の霊剣ーー『布都御魂剣(フツノミタマノツルギ)』(以降フツノミタマノツルギと呼称)で、翼のギアの元となる聖遺物『天羽々斬(アメノハバキリ)』と同じ、日本の神話時代から伝わるとされる『神代三剣(カミヨサンケン)』の内の1つである。

新暦世界では所在が掴めず、聖遺物の研究者達からは『失われた霊剣』と言われて来たが、フツノミタマノツルギは実際様々な次元世界を旅し、主と認めた純粋で穢れの無い心を持つ剣士達の様々な戦いや剣技、そしてその魂の輝きさえもその身に記憶して来た霊剣で、現在は勇真を主として認めて真の姿を現したのだ。

勇真はフツノミタマノツルギに込められた、歴代の主である剣士達の穢れなき魂の力を感じていた。

大空と夜天の炎、超死ぬ気モード、そしてフツノミタマノツルギと言う『力』を得た勇真は……


超勇真「僕はこの力と共に、ルナマリアお姉ちゃんを……ルナ姉ちゃんを守る!」


光り輝く刃を展開するフツノミタマノツルギを構えながらそう言い放つ。

勇真のその言葉を聞いたルナマリアは……


ーールナは俺が守る!ーー

ルナマリア「っ!///」


脳裏に『黒髪に赤い瞳をした少年』がイメージとして浮かび上がり、自身を守ると言う言葉が脳に響くのだった。


ルナマリア(な、何、今の……? 昔、誰かに守るって言われたような気が……駄目だ、思い出せない……って、何なのこの気持ち!? 何でこんな小さい子にドキドキしちゃってるの!?///)


ルナマリアは勇真に対してドキドキしていることに、顔を赤くして内心困惑していた。

一方、凛々しく頼もしくなった勇真を見たハックモンは……


ハックモン「勇真……フッ、そうだな。『漢』なら自分の大事なものは自分で守りたいよな……気に入ったぜ、その心意気! なら、俺達『2人』で戦うぞ!」


笑みを浮かべながら共に戦うことを勇真に告げた。


超勇真「ハックモン……ありがとう!♪」


勇真とハックモンの心が重なり合った……その時。


ドクンッ……!

超勇真「っ!」


勇真は何かが鼓動するような感覚を感じた。
 
その直後に、勇真のデジヴァイスから眩い光が放たれ、ハックモンの体が輝き始める。


超勇真「僕のデジヴァイスが、それにハックモンの体も……!」

ハックモン「感じる……俺の中に、新たな力が宿ろうとしているのを!」


ハックモンは体内から新たな力が宿って行くのを感じ、その体をさらに輝かせて行く。

そして、ハックモンは……


《挿入歌:brave heart / Be The Winners》
※お好きな方を脳内BGMとして再生してください。

ハックモン→バオハックモン「ハックモン、進化!! バオハックモン!!」


ハックモンの面影を残した成熟期の恐竜型デジモンーー『バオハックモン』へと進化を遂げるのだった。


超勇真「あれは……バオハックモン、成熟期・恐竜型・データ種。ハックモンが厳しい鍛錬を重ね、類い稀なる戦闘センスに磨きがかかり、心技体ともに成長を遂げた姿。必殺技は全てが強化され、爪で切り裂く『フィフクロス』、尻尾の刃を軸に回転させて突貫する『ティーンブレイド』、迎撃にも使用できる『バーンフレイム』と威力は格段に増した。さらに両足の斬れ味鋭い刃を生かした『ドラグレスパイカー』で敵を両断する……ハックモンが、ハックモンが進化したんだ!♪」

バオハックモン「ああ、勇真のおかげだ!♪」


ツナ達から予め聞いていたデジモンの進化……ハックモンがその進化をしたことに勇真は喜びの声を上げ、バオハックモンは自身が進化できたのは勇真のおかげだと返すのだった。


ムシャモン・サイクロモン『グルルル……ッ!!』

バオハックモン「お、どうやら敵さん達をだいぶ待たせちゃったみたいだな。めちゃくちゃ怒ってんな」

超勇真「バオハックモンはルナ姉ちゃんを守りながらサイクロモンをお願い。僕はムシャモンをやる」

バオハックモン「ああ、任せろ。ルナマリア、俺の背中に乗れ!」

ルナマリア「え、ええ!」


バオハックモンがルナマリアを背中に乗せたと同時に……


ムシャモン・サイクロモン『グルルル……ガアアアアッ!!』


ムシャモンとサイクロモンが勇真達に向かって駆け出す。


超勇真「行くよ、バオハックモン!」

バオハックモン「おう!」


勇真とバオハックモンも迎撃とばかりにムシャモンとサイクロモンに向かって駆け出す。


ムシャモン「切り捨て御免!!」

超勇真「はあああっ!!」


勇真とムシャモンはフツノミタマノツルギと白鳥丸をぶつけ合い、激しい剣戟の応酬を展開し……


サイクロモン「ガアアアッ!!」

バオハックモン「バーンフレイム!!」


バオハックモンとサイクロモンは同時に火炎と熱線を放ち、相殺すると肉弾戦に持ち込む。


サイクロモン「ガアアアアッ!!」


サイクロモンは巨大な右腕での攻撃をバオハックモンに繰り出すが……


バオハックモン「そんな鈍重な攻撃、当たるかよ! フィフクロス!!」

サイクロモン「ガアアッ!?」


バオハックモンに容易く回避され、カウンターとばかりに強靭な爪による攻撃を受ける。

さらにバオハックモンは畳み掛けるかのように……


バオハックモン「ティーンブレイド!!」

サイクロモン「グギャアアアッ!?」


尻尾の刃を軸に回転させた攻撃でサイクロモンの右腕を貫く。


サイクロモン「グルルル……ガアアアアッ!!」


サイクロモンは痛みに苦しみながらも、悪足掻きとばかりに口から熱線をバオハックモンに向けて放つが、バオハックモンは素早い動きで回避して行く。


バオハックモン「ルナマリア、しっかり掴まってろよ!」

ルナマリア「う、うん!」


ルナマリアにしっかり掴まるよう言いながら、バオハックモンはサイクロモンとの間合いを詰めると……


バオハックモン「これで決めてやる! ドラグレスパイカー!!」

サイクロモン「ギャアアアアアアアアアアアッ!!?」


両足の斬れ味鋭い刃を生かした攻撃でサイクロモンの体を両断するのだった。

バオハックモンの攻撃で両断されたサイクロモンは、そのままデータの粒子となって消滅するのだった。


バオハックモン「よし、サイクロモンは片付いた! 勇真の方は……!」


バオハックモンとルナマリアがムシャモンと交戦中の勇真の方へ視線を向けると……


ムシャモン「ガアアアアアッ!!」

超勇真「………」


ムシャモンの激しい剣戟の嵐を、勇真はまるで見切っているかのように躱し、フツノミタマノツルギで受け流して行くのが目に入り、先程戦う力を得たばかりの子供とは思えない程の動きであった。


ルナマリア「す、凄い……!」

バオハックモン「ははは、どうやら勇真の戦闘センスと成長速度は俺達の想像以上みたいだな♪」


ルナマリアとバオハックモンは勇真の高い戦闘センスと成長速度の速さに舌を巻くのだった。

一方、勇真は……


超勇真(不思議だ……ムシャモンの太刀筋、そして何処から攻撃して来るのかが手に取るようにわかる……これなら、負けない!)


短時間でムシャモンの攻撃を完全に見切り、勝てると確信した。

勇真はその外見からツナの遺伝子から生み出されたクローンであることは間違いなく、その遺伝子から来る力ーー超直感も使えることから、ムシャモンの攻撃を先読みできるのだった。


ムシャモン「切り捨て御免!!」


自身の攻撃が勇真に当たらないことにムシャモンは焦ったのか必殺技を繰り出すも、勇真に掠ることも無く躱されてしまう。

そして、ムシャモンの必殺技を躱した勇真は……


超勇真「虎牙破斬!!」

ムシャモン「ガアアアッ!?」


斬り上げと斬り下ろしの二段斬りを繰り出し、ムシャモンにダメージを与える。

さらには……


超勇真「瞬連刃!!」

ムシャモン「グアアアアアアッ!?」


フツノミタマノツルギを素早く振るい、剣戟の連続攻撃をムシャモンに浴びせる。

ムシャモンは一旦勇真から距離を取るが……


超勇真「蒼破刃!!」

ムシャモン「ガアアアッ!?」


勇真がフツノミタマノツルギから蒼い衝撃波を放ち、ムシャモンはさらなるダメージを負う。

勇真が放った剣技は全てフツノミタマノツルギから伝えられたもので、勇真はそれらを短時間で自分のものにして繰り出す程までの成長速度を見せていた。


ムシャモン「グルルル……ッ!!」

超勇真「覚悟しろ、次の一撃で決めてやる……!」

ムシャモン「グルルル……ガアアアッ!!」

超勇真「はあああああっ!!」


勇真とムシャモンは互いに猛スピードで駆け出すと……


ムシャモン「切り捨て御免!!」

超勇真「幻竜剣!!」


ムシャモンは必殺技を、勇真は素早い移動と共に鋭い一閃を、それぞれすれ違い様に放つ。

互いに標的を通り過ぎた後、最後に立っていたのは……


超勇真「……僕の勝ちだ」

ムシャモン「ぐはっ!? む、無念……!」


勇真であった。

勇真の斬撃をその身に受けたムシャモンはそのまま力無く倒れ、データの粒子となって消滅するのだった。


超勇真「ふう……」

バオハックモン「勇真、やったな! 見事だったぞ!♪」

超勇真「えへへ、ありがとう♪」


ムシャモンに勝利した勇真の元にバオハックモンが駆け付けると同時に賞賛の声をかけ、勇真は嬉しそうに微笑む。

一方、ルナマリアは……


ルナマリア「勇真、バオハックモン、助けてくれてありがとう……そして、迷惑かけてごめんなさい。貴方達が助けに来なかったら、どうなってたか……」


勇真とバオハックモンに感謝と同時に謝罪の言葉を告げる。

ルナマリアは自身が如何に軽率な真似をしたかを痛感し、反省していた。


バオハックモン「気にするな。次からはちゃんと皆に相談するんだぞ」

超勇真「まあ僕とバオハックモンも皆から離れちゃったから、後で一緒にフェイトお姉ちゃん達に謝ろう」

ルナマリア「ええ、そうね……私のことを守ってくれてありがとう、小さな騎士(ナイト)さん♪///」

超勇真「えへへ……♪///」


ルナマリアのその言葉に、勇真は照れ臭そうにしていた。

如何やら勇真はハイパー化しても、内面はツナのような大きな変化は無い様で、褒められて照れ臭そうに笑うその姿は年相応で愛らしいものであった。


超勇真「さてと邪魔な敵は片付けたし、ダスクモンのところに向かおうか♪」

ルナマリア「え? でも……」

バオハックモン「ダスクモンがお前のパートナーデジモンかもしれないんだろ? 乗り掛かった船だし、付き合ってやるよ♪」

超勇真「大丈夫、ルナ姉ちゃんは僕とバオハックモンが守るから♪」

ルナマリア「勇真、バオハックモン……ありがとう。じゃあ、遠慮なく頼らせて貰うわよ!♪」

超勇真「うん!♪」

バオハックモン「ああ!♪」

ルナマリア「ふふふ♪ あ、そう言えば勇真、私のことをルナって呼んでるけど……」

超勇真「あ、ごめん! ルナマリアお姉ちゃんのことをそう呼んだ方がしっくり来て……ダメだったかな?」

ルナマリア「ううん、ダメじゃないわ。そう呼ばれて悪い気はしないし、寧ろ嬉しいからルナって呼んで良いわよ♪」

超勇真「えへへ、ありがとうルナ姉ちゃん♪ さあバオハックモン、全速力でダスクモンの元まで頼むよ!」

バオハックモン「ああ、任せておけ! 行くぞ!」


勇真とルナマリアはバオハックモンの背中に乗り、2人を乗せたバオハックモンは全速力で駆け出すのだった。

果たして、ダスクモンはルナマリアのパートナーデジモンなのだろうか?

そして、ルナマリアはダスクモンと心を通わせることができるのだろうか?

ムゲンマウンテンの戦いはさらに激化して行く……!


To Be Continue…… 
 

 
後書き
勇真の持つフツノミタマノツルギの見た目は、シャーマンキングの主人公ーー麻倉葉のフツノミタマノツルギと同じですが、その性能は夜天の書のように様々な世界を旅し、主である多くの剣士達の剣技や魂を記憶して来たと言うもので、剣士として素人な勇真にその記憶を伝え、勇真が超直感でそれをものにしたことでムシャモンに勝利しました^_^

因みに勇真のハイパー化は炎真と同じようにリングの力でなっています。

次回は炎真とグラウモンのダスクモンへのリベンジ戦です。

次回も応援よろしくお願いします^_^ 
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