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ドリトル先生と不思議な蛸

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第十幕その四

 上段はクッキー、中段はエクレア、下段はブランデーのバウンドケーキでした。そのセットを食べつつです。
 紅茶を飲んで、です。先生は言いました。
「これでね」
「ヒョウモンダコのことはね」
「一件落着だね」
「知事さんも約束してくれたし」
「注意喚起ってことだね」
「というか注意喚起がね」
 これがというのです。
「一番いいよ」
「そうだよね」
「結局のところね」
「駆除するよりもね」
「その方がいいね」
「うん、駆除は本当に生態系に影響が出るから」
 だからだというのです。
「それよりもね」
「ちゃんとだよね」
「どういった生きものか知らせて」
「それで近寄らない様にする」
「それが一番ね」
「そういうことだよ」
 先生は皆に笑顔でお話しました。
「やっぱりね」
「そうだね」
 ここで言ったのはトートーでした。
「先生はそこがわかっているね」
「だからこそいいんだよね」
 チーチーも言います。
「先生は」
「僕達のことも自然のこともちゃんとわかっていてね」
 ジップが続きました。
「考えて言ってくれるから」
「本当に何もわかっていない人いるから」
 ポリネシアはそうした人達について思いました。
「自然のことについて」
「流石にそうした人はかなり減ったけれど」 
 ガブガブは自然に興味や理解のない人のことをさらに言いました。
「まだいるわね」
「若し自然が破壊されたらそこで暮らしていけないのに」
 ホワイティも言います。
「そこはわからないとね」
「ヒョウモンダコだっていないとね」
「ええ、生態系が破壊されてね」
 チープサイドの家族もお話します。
「大変なことになるから」
「問題だから」
「どんな生きものも迂闊に駆除したら駄目だね」 
 だブダブも言いました。
「本当に」
「多くなり過ぎたら問題だけれど」
「それでも迂闊に駆除はいけないからね」
 オシツオサレツは先生がいつも言っていることを言いました。
「だからね」
「先生の言通りヒョウモンダコの駆除はよくないよ」
「数が少ない生きものは毒があっても駆除しない」 
 老馬は言い切りました。
「それが生態系を守る為に必要だね」
「うん、本当にヒョウモンダコは少ないよ」
 その個体数はとです、先生はクッキーをお口に運んでから言いました。
「果たしてこの伊勢でもどれだけいるか」
「まあ少ないよね」
「僕達だってかなり探してね」
「それで見たってお話聞いてそこに言ってだったから」
「そこで見たから」
「この伊勢でどれだけいるかしら」
「相当少ないよ」
 このことは事実だというのです。
「本当にね」
「そうよね」
「そのことは間違いないし」
「それじゃあね」
「駆除なんてしたら」
「すぐにいなくなるよ、それとね」
 先生はさらに言いました。 
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