ドリトル先生と不思議な蛸
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第九幕その九
「県庁に行こうね」
「津市だよね」
「三重県の県庁はそこにあったね」
「そうだったね」
「そうだよ、三重県の県庁は津市にあるんだ」
先生もこう答えます。
「日本では県庁はその県と同じ名前の都市の場合が多いけれどね」
「奈良家だと奈良市でね」
「大阪府だと大阪市で」
「そうして一緒の場合が多いけれど」
「三重県は違うわね」
「そうした場合もあるんだ」
県の名前と県庁がある街の名前が違う場合があるというのです。
「そこは覚えておこうね」
「そうだよね」
「絶対に一緒とは限らないわね」
「県によって違う」
「三重県もそうだね」
「そうだよ、それで津市はこの伊勢と離れているから」
このこともです、先生は皆にお話しました。
「明日は電車か車でね」
「あちらまで行くね」
「その津市まで」
「そうするのね」
「そうしようね」
先生は皆にお酒を飲みながらお話しました。
「明日は」
「うん、じゃあね」
「明日はそうしよう」
「皆で行ってね」
「そしてお仕事をしよう」
「そうしようね」
先生は皆にお話してまたお酒を飲みました、そうしてです。
野菜と生麩を煮たものを食べてこんなことを言いました。
「このお野菜もいいし生麩もね」
「いいよね」
「生麩もね」
「これも美味しいね」
「そうよね」
「うん、かなり美味しくて」
それでというのです。
「あるとそれだけで美味しくなるね」
「このもちもちした食感がいいんだよね」
「お餅に似てるけれどお餅とはまた違う」
「この食管がよくて」
「それで食べられるね」
「お吸いものにも合うし」
今はお味噌汁ですがそちらにも合うというのです。
「本当にいい食べものだよ」
「上品な感じもするし」
「そちらも食べましょう」
「皆でね」
「うん、海を見て」
見れば海は次第にでした。
夕暮れから夜の闇に入ろうとしています、それまで赤かったのが急激に黒くなっていきます。先生はその海も見ています。
「楽しもうね」
「こんな優雅な楽しみもあるんだね」
「お刺身や色々な和食を食べてね」
「お酒も飲んで」
「そうしながら海を見る」
「優雅だよね」
「優雅でね」
それに加えてというのです。
「風流だね」
「そっちもあるんだ」
「日本や中国にある言葉だね」
「僕達は風流も楽しんでいるんだね」
「今はそうしてるのね」
「そうだよ、この風流もね」
これもというのです。
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