八条学園騒動記
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第六百七話 やっと終わったその九
「至って」
「そうだよね」
「つまりこの超展開も」
「マウリアだとね」
「普通なのね」
「そうだよ」
まさにとだ、トムはエイミーに答えた。
「だから驚かないんだ」
「そうよね」
「それでこの怪獣映画みたいな展開も」
「神様と邪神の戦い?」
「そうなるかな」
ラーヴァナはヒンズー教の考えではラークシャサなのでアスラと同じく神の敵となる、それでこうなるのだ。
「多分だけれど」
「魔王じゃないのね」
「マウリアは魔王よりもね」
「邪神なのね」
「うん、そうした感じだから」
ヒンズー教ではというのだ。
「これはね」
「神様と邪神の戦いね」
「それでカーリー女神は強いから」
「無茶苦茶強いのよね」
「だからね」
それでというのだ。
「しかも主人公が召喚したし」
「勝てるわね」
「うん、負ける筈がないよ」
「そうよね」
「おまけにカーリー女神は人気があるから」
マウリアにおいてはだ。
「だからね」
「人気者は負けない」
「創作ではそうだね」
「主人公側だとね」
「負ける展開はあっても」
それでもとだ、トムはエイミーに話した。
「クライマックスで負けることはね」
「ないわね」
「うん、だから」
それでというのだ。
「ここは絶対に負けないよ」
「そうね」
「というかマウリアの神話ってヒーロー側は圧倒的に強いよね」
トムはこのことも話した。
「そうだよね」
「そういえばそうね」
エイミーもそれはと頷いた。
「いつもね」
「一回負けてもね」
「インドラ神とかヴィシュヌ神とか」
「リベンジの時は超絶解釈をしても謀略を使ってもね」
昼でも夜でもないのなら夕方等という解釈も普通にある、この辺りは頓智と言うべきであろうか。尚マウリアはインドの頃から頓智も有名である。
「勝つし」
「そうした神話で」
「もう主人公側はね」
「滅茶苦茶強いわね」
「チートレベルでね」
トムはこの言葉も出した。
「強くて」
「それでよね」
「勝つしカーリー女神も」
今ホームズが召喚したこの女神もというのだ。
「やっぱりね」
「チートレベルよね」
「そのレベルで強いから」
だからだというのだ。
「それでね」
「この勝負も」
「街を破壊しながらね」
もう完全に廃墟になっている、あちこち炎上し煙も出ているが街の人達はカーリー女神に声援を送っている。
「勝つのはカーリー女神だよ」
「そうなるわね」
「いや、推理映画で怪獣映画になるなんて」
シッドはしみじみとして言った。
「僕はじめて観たよ」
「普通はないからね」
トムも観つつ答えた。
「連合ではね」
「間違ってもね」
「けれどマウリアだから」
この国の作品だからだというのだ。
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