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夢幻水滸伝

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第百九十三話 小さな街からその三

 リーは三人に時折運動それも結構なものをさせつつ丁寧にそれこそ同じことを何度も教えていった。決して怒鳴らず暴力も振るわない。
 同じ問題を何度も一度正解しても解かせたりした、予習と復習も欠かさずさせてだが三人共成績はリーが来てから驚くまでに上がった。それを見て主は彼に言った。
「あの、ああした穏やかなやり方で」
「成績が上がるとですか」
「思いませんでした」
「学校の成績を上げることは簡単です」
 リーは主にあっさりと答えた。
「同じ問題を何度もです」
「すればですか」
「自然と上がります、ただ」
「ただとは」
「それぞれの人で効果的な勉強の仕方がありまして」
 それでというのだ。
「ご主人のお子さん達は運動をするとです」
「勉強が出来ますか」
「身体を動かして」
 そしてというのだ。
「気分転換やストレス解消が出来れば」
「勉強がはかどりますか」
「はい、そしてです」
「同じ問題を何度もですか」
「すればです」
「成績は上がりますか」
「そうです、あくまでです」
 リーの言葉は淡々としたものだった。
「勉強は教科書をです」
「覚えればいいのですか」
「入試もです」
 これもというのだ。
「受ける学校の過去の試験を数年、八年位を何度もすれば」
「いいのですか」
「はい、兎に角何度も勉強することが」
 それがというのだ。
「いいのです」
「そうですか」
「その人にあった気分転換やストレス解消を見付けて」
「そして何度も勉強すればですか」
「いいです、ただこうした勉強の仕方は」
 それはというと。
「時間があればで」
「時間がないとですか」
「難しいです、ですがお子さん達はその時間があるので」
「出来ますか」
「ないならないで無茶ですが」 
 それでもというのだ。
「一夜漬けや暗記術がありますので」
「いいのですか」
「はい」 
 そうだとだ、リーは話した。
「出来ます、まあ学校の勉強は反復なので」
「何度もすることですか」
「それが大事ということです」
「それで私の子供達も」
「成績が上がりました、それだけです」
「あの、淡々と言われますが」 
 それでもとだ、主はリーの話をここまで聞いて彼に言った。
「それが出来る人はそうはいません、貴方は只者ではないですね」
「そう言われますか」
「持たれている書は四書五経それに七兵法書ですね」
 主は彼が持っているそうしたものの話もした。
「そうですね」
「それが何か」
「それにそのオーラ。少しレベルを調べさせて頂けますか」
「はい、隠していませんし」
 リーもあっさりと答えた、そしてだった。
 そのレベルとステータスそれに持っている道具を見てだった、主だけでなく家の者全員が仰天した。
「えっ、レベル三百二十!?」
「こんなレベルはじめて見たぞ」
「神霊よりも上じゃないか」
「何だこの方は」
「まさかと思うが」
 そのリーを見て言った。 
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