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おぢばにおかえり

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第六十三話 お家に帰ってその十二

「穿くことないし」
「そうなんですね」
「だってひのきしんさせてもらうわね」
 おみちにいるととにかくこのことが絶対です。
「その時にね」
「ああ、そういうことですね」
「そこからは言わないでね」
「だからですか」
「正直もうズボンじゃないと」
 蒲等にそれこそです。
「どうもっていうところがあるのよ」
「そうなんですね。まあ先輩ズボン似合いますから」
「いいのね」
「脚の奇麗さも際立ちますしね」
「脚奇麗かしら」
 思わず自分の足を見てしまいました。
「私の脚って」
「はい、物凄く奇麗ですよ」
「そうかしら」
「出来れば素足とかいいんですが」
「私の脚奇麗って言う子なんてはじめてよ」 
 それこそです。
「正直驚いてるわ」
「そうですか?ズボンの上からはっきりわかりますよ」
 それこそというのです。
「先輩の脚線美が」
「奇麗って言われると」
 私としてはです。
「かなり恥ずかしいけれど」
「いえ、先輩全体的にスタイルいいですし」
「脚もっていうのね」
「はい、自信持っていいですよ」
「小柄で胸も小さいのに?」
「その二つもいいと思いますけれど」
「何でよ」
 阿波野君はいつもこう言うけれどです。
「小柄で胸も小さいなんてそれこそ」
「いえいえ、その二つもポイント高くて」
 阿波野君は私に笑いながらこうも言いました。 
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