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八条荘はヒロインが多くてカオス過ぎる

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第三百七話 静かなクリスマスソングその九

「平和だからだよね」
「それは絶対よね」
「戦争になったら」
 僕はここで暗い話を思い出した。
「プロ野球も中止になったし」
「戦争の最後の方ね」
「高校野球もそうなったしね」
「いいことないわね」
「だからね」
 それでだ。
「平和がね」
「企業としては一番なのね」
「そうだよ、戦争前だってね」
 あの時でもだ。
「財閥としてはね」
「戦争は嫌だったのね」
「仕事が出来ないからね」
「それでよね」
「むしろ戦争したいのはね」 
 マルクス主義が言う資本家ではなくだ。
「宗教家とか革命家だよ」
「そうした人達ね」
「こうした人達は変な考え持ったら」
 それこそだ。
「犠牲は当然とか言ってね」
「革命とか戦争とか言い出すわね」
「ゆっくりと進めていけばいいものを」
 それをだ。
「もうね」
「一気にやろうとして」
「そりゃ確かに急がないといけない時もあるけれど」
「その中で誰か死ぬとか」
「対立とか戦争とかね」
 そうしたことはだ。
「やっぱりね」
「ない方がいいわね」
「うん、ましてそれが不要なら」
 それならだ。
「尚更だよ、本当に変に対立や衝突、戦争や革命を煽る人は」
「碌な人じゃないわね」
「その正体なんてね」
 よく見ればだ。
「本当に赤軍派や革マル派や中核派でね」
「あとカルト教団ね」
「そんな人ばかりだから」
 尚僕は赤軍派とか革マル派とか中核派の区別がつかない、どれも共産主義革命を言う過激派じゃないだろうか。
「だからね」
「聞いたら駄目ね」
「迂闊にはね」  
 それは何があってもだ。
「まずどんな意見か用心して」
「おかしいかどうか判断することね」
「うん、鵜呑みにしたら」
 もうその時点でだ。
「アウトだからね、あと言っている人の素性確かめたら」
「いいのね」
「冗談抜きで過激派の人もいるから」
「カルト教団の人も」
「そうした人でも発言出来るから」
 言論の自由自体はいい、これは絶対だ。
 けれどその中でおかしな意見もあるからだ。
「そこの見極めが大事だよ、皆自由に発言してね」
「それはいいのよね」
「その中で見極めないとね」
「おかしいかどうかを」
「そう、それから言っている人の素性を見てね」
「見極めるのね」
「まずはその人の主張だよ」
 それが大事だ。
「おかしいかどうかをね」
「見極めることね」
「うん、それが出来てこそ」
 ようやくだ。
「いいんだと思うよ」
「難しいわね」
「そうだね、変に怒りを煽られて」
 人間誰しもそうした時はある。 
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