八条荘はヒロインが多くてカオス過ぎる
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第三百七話 静かなクリスマスソングその二
「皆殺しにしろとかね」
「安全だから言うのよね」
「若し自分が戦場にいたら」
それならだ。
「普通は言わないよ」
「皆殺しにしろとかね」
「うん、そんなに皆殺しにしたいなら」
自分と違う相手をだ、今は敵であっても。
「自分がね」
「武器持ってよね」
「やればいいんだよ」
「自分一人でね」
「敵に向かってね、言うなら」
それならだ。
「自分がやればいいんだよ」
「その通りよね」
「けれどそうした人はね」
「自分ではよね」
「敵を前にしたら逃げると思うよ」
そうした人はだ。
「間違いなくね」
「嫌な人ね」
「うん、そんな人がネットで煽ったりしてるから」
これはこの世界でも同じだ、巷で新聞やテレビや本で極論で人を煽って戦争や対立を促す輩はネットでも行うものだ。
「気をつけないとね」
「駄目ね」
「うん、ネットは特に匿名で」
「誰かわからないから」
「煽りやすいから」
特に数人で数多くのアカウントなり使うと効果的だ、同じ意見の人間が多いと思ってそれで惑わされるのだ。
「危険だよ」
「ネットはそこが怖いわね」
「問題はその主張がどうかだよ」
数でなくてだ。
「おかしいと思ったらね」
「気をつけることね」
「誰が言ってもね」
「数もよね」
「うん、惑わされないことよ」
「それが大事ね」
「若し惑わされて」
そうしてだ。
「煽られるとね」
「大変なことになるわね」
「そうした連中はそれが目的だしね」
煽ることがだ。
「アジテーターっていうけれど」
「それ言うとナチスやソ連みたいね」
「そのままだよ」
彼等も煽動を行ったからだ。
「カルト教団ともね」
「そうした人達って憎しみを駆り立てて」
「それで煽ってね」
「戦争や対立を起こすのね」
「そんな意見聞いたら考えたらいいんだよ」
その時点でだ。
「相手が果たして悪人で皆がそうか」
「相手の全員が悪人か」
「それで実際に争ったらどうなるか」
そのこともだ。
「特にその争いで利益を得る人がいないか」
「そのこともよね」
「特に革命とかそういうの言う人は」
僕の考えだ、フランス革命もロシア革命もとんでもない数の人が犠牲になってジャコバン派や共産党が出て来た。
「尚更ね」
「気をつけるべきね」
「既存の社会を何があっても急に一変させようとか」
「そういうことを言う人は」
「階級闘争とか言ってね」
共産主義の主張がまさにこれだ。
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