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夢幻水滸伝

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第百九十話 南の諸島においてその七

 空に出た、そこで空を見回して気配がした方に向かうとそこに一隻の空船がいたが空船は海に急降下していた。
 見れば漁船を海巨人が襲っていた、巨人は二体いたが。
 モレイは空船の船首に立ってそこから刀、己の神具である村雨丸を上から下に一閃させて衝撃波を繰り出し。
 その衝撃波で巨人の一体を一撃で倒した、そしてもう一体は。
 グレイカスが巨人の顔の前に出てその目と目の間に飛び蹴りを浴びせて終わった、急所を攻撃された巨人はそれで倒れた。
 後は多くの金塊が彼等の前、空船の甲板に出たがグレイカスはモレイのところに来て笑って言った。
「こっちから来たんだけれどね」
「ああ、グレイカス君ですね」 
 モレイはその彼に応えた。
「こちらの世界では森人と聞いていましたが」
「そういう自分はスケルトンなんやね」
「この通り、面白いですね」
「世界が違えば姿も違う」
「いや、それがまた」
「確かに。それでここに来た理由やけど」
「それがしはお話がしたく」
 モレイは刀を収めつつグレイカスに話した。
「こちらにお邪魔させてもらいましたが」
「うん、僕もでね」
「わざわざ来て頂きましたか」
「そうだよ、それでね」
「今こうして」
「会ったけれどね」
 それでというのだ。
「まさか一緒に巨人を倒すとは思わなかったね」
「全くです、巨人は何時何処に出て来るかわかりません」
 モレイは眉を曇らせて話した。
「それがです」
「困るよね」
「まさに災害です」
 それと変わらないというのだ。
「他のモンスターや獣は何処にいるかわかりますが」
「それでも連中は違うからね」
「もう急にです」
「神出鬼没でね」
「出て来て」 
 そしてというのだ。
「暴れ人を襲いものを壊すので」
「厄介だね、日本の漫画みたいだね」
「ああ、あの日本の漫画ですか」
「そう、進撃のね」
「そう言われますと。あれも巨人ですし」
「兎に角巨人は厄介だってことだね」
「この世界でも」
 その漫画の様にというのだ。
「そういうことですね」
「うん、それでやけど」
「お話のことですね」
「そうしようか、船の上でお話してもええけど」  
 グレイカスはモレイに明るく笑って話した。
「落ち着いてお話したいね」
「そうですね、これからのことを」
「お互いにね」
「ではその場所は」
「ポートモレスビで」
 グレイカスは自分の拠点であるこの街でと提案した。
「そうする?」
「ほな」
 モレイもこう返した。
「グレイカス君の提案通り」
「そっちもそのつもりだね」
「やはり確かなお話はじっくりと」
「そうしないと駄目だから」
「お話しましょう」
 そのポートモレスビでとだ、こう話してだった。
 グレイカスは一旦ポートモレスビに戻った、モレイは船で後から行くことになった。グレイカスは街に戻るとだった。 
 すぐにだ、周りに明るい調子で話した。 
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