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ヘタリア大帝国

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TURN48 騎士提督参入その五

「提督だ」
「かなりの地位だしいいと思うわ」
「俺にとってはいいこと尽くめか」
「そうよ。だからいいと思うわ」
 パルマは金銭的な問題ではなく兄に仕事が来たということ自体をいいことと考えていた。何はともあれゴローンは提督となった。だが、だった。
 秋山はふと気付いたことがあった。そしてその気付いたことをゴローンに問うた。
「ところで君は」
「ああ、何だ?」
「魔術師なのはわかったが」
 それはだというのだ。
「しかし艦隊を指揮したことは」
「ああ、ない」
 ゴローンは秋山の問いにはっきりと答えた。
「そうしたことはな」
「やはりないか」
「魔術で艦隊は出せるが艦隊は指揮できない」
 ゴローンはまた言った。
「そうした経験も全くないぞ」
「そうだろうな」
「俺はこれまでずっと家にいたからな」
 そうして自分の趣味に専念していた。仕事自体と縁がなかったのだ。
「だからそうしたことは一切経験がないぞ」
「では艦隊の方は」
「安心しろ、俺にはロボットがある」
「ロボット!?」
「それに乗って一人で戦うからな」 
 それがあるから大丈夫だというのだ。
「何の心配もいらない」
「ロボットで戦えるのか」
「そうだ。俺が自分一人で作ったロボットだ」
「魔術でそうしたのか」
「勿論だ。だから大船に乗ったつもりでいろ」
「しかしロボットは一体だな」
「一体でも無敵だ」
 ゴローンは彼以外の誰が聞いても根拠がないと断言できる断言をした。
「安心していてくれ」
「司令、ここは」
 秋山は眉を顰めさせて東郷に言った。
「祖国殿の妹さんにハワイ侵攻に行ってもらって」
「彼はか」
「はい、マダガスカルまで攻略した後でインド洋方面の防衛にあt6あってもらいましょう」
「それがいいか」
「そう思います。流石に正規の艦隊でなければ」
 侵攻作戦には使えないというのだ。戦力的に信頼できなく。
「そうしましょう」
「わかった。ではそうするか」
「エイリスは東方の植民地を失ったうえでドクツと戦わねばならないです」
 しかもアラビアまで独立して同じ連合国のガメリカや中帝国がそれを承認してしまっている。もうエイリスが東方に進出することは不可能になっているのだ。
「最低限の治安維持戦力だけを置けばいいですから」
「それではインド洋に残す戦力は本当に少しでいいな」
「はい、四個艦隊程でもいいかと」
 とにかく最低限の艦隊だけでいいだろうというのだ。
「柴神様に彼、そして他には」
「山本の爺さんか」
「おそらく山本提督のお身体では侵攻作戦は負担が大きいでしょう」 
 東郷も秋山も山本の健康については見極めていた。本来は軍務に就いていることすら困難だろうというのだ。
「ですからインド洋にいてもらいましょう」
「そうするか」
「はい、それでは」
 こう話してだった。おおよそだがアラビア方面への抑えも決めた。かなりの戦力がガメリカ戦に投入されようとしていた。
 この話からだ。次は彼女だった。
 東郷はこの場にいるクリオネに顔を向けてこう言った。
「ところで」
「何?」
「君は東インド会社の社長だったな」
「見事に破産したわよ」
 クリオネは東郷の問いに顔を顰めて返した。
「インドさんが独立してね」
「そうだな。しかし企業は必要だ」
「僕としても財閥が欲しいところたい」
 そのインドも言ってくる。 
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