おぢばにおかえり
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第六十二話 二人乗りその三十六
「反省してね」
「これまでの行動をあらためて」
「そうしてなのね」
「よくなるってね」
長池先輩のお言葉です、あの人は凄く辛そうな目で私にお話してくれました。まるで過去のご自身を見ているみたいに。
「言われたけれど」
「ちっちよくあの人のお話するわね」
「凄くいい人だって」
「その人のお言葉だから」
「だから信じるのね」
「私はね、そもそもね」
これは私が見てきたことです。
「ヤクザ屋さんだってね」
「ガチで悪い人達ね」
「今お話してる子が只のチンピラならね」
「ヤクザ屋さんは本職だから」
「もう格が違うわね」
「ある大教会の初代会長さんは」
教祖伝にも出て来るおみちで凄く有名な人です。
「通った後に草も生えないって言われた」
「本物だったのね」
「もうそこまでの人で」
「そんな人でもだったのね」
「更正というかね」
皆に言葉を選びつつお話しました。
「立派な人になれたのよ」
「通った後は草も残らない」
「それって凄いわね」
「本当に悪い人だったのね」
「結構宗教関係ってヤクザ屋さんと関係あるっていうけれど」
「そうしたお話もあるのね」
「そうなの、それでその人はね」
その大教会長さんはです。
「教祖物語って漫画もあるけれど」
「その漫画でも出ておられるの」
「そうなのね」
「教祖様が現身を隠された辺りはね」
明治二十年の頃です、教祖様が現身を隠されたのは旧暦にして明治二十年一月二十六日のことでした。
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