| 携帯サイト  | 感想  | レビュー  | 縦書きで読む [PDF/明朝]版 / [PDF/ゴシック]版 | 全話表示 | 挿絵表示しない | 誤字脱字報告する | 誤字脱字報告一覧 | 

八条学園騒動記

しおりを利用するにはログインしてください。会員登録がまだの場合はこちらから。 ページ下へ移動
 

第六百二話 梅干しの魔力その十三

「それになりきるカラーでもね」
「ないか」
「逆にベビーフェイスになりきることも」
 それはそれでというのだ。
「こっちもね」
「無理か」
「やっぱりね」
 これはこれでというのだ。
「違うんだよね」
「カナダはか」
「何かこう善にも悪にもね」
 どちらにもというのだ。
「なりきるカラーじゃなくてマウリアみたいに突き抜けることも」
「出来ない国か」
「それで自己主張もね」
 再びこちらの話をした。
「やっぱりね」
「しないか」
「そうしたお国柄なんだ、だからかな」 
 カナダはというのだ。
「目立てないかな」
「そうなるな」
「結論としてね」
 二人も答えた。
「もう突っ切らないとね」
「目立たないな」
「ましてここ連合だし」
「自己主張してどうかだからな」
「うん、あえて自己主張しないと」 
 トム自身も言うことだった。
「目立てないことが連合だね」
「それか日本みたいにね」
 ジャッキーの言葉である。
「そこにいるだけでね」
「華があるとか」
「そんなお国柄でいないとね」
「連合では目立てないね」
「ロシア並の驚異の個性とか」
「アメリカや中国みたいな自己主張とか」 
 この二国はそもそも個性自体が強い。
「そういうのでだね」
「目立てると思うわ、ちなみにマウリアだと」 
 ジャッキーは連合の国ではないが極めて目立っているこの国の名前を出した、この時代でもこの国の存在感は凄まじい。
「もうね」
「いるだけで華があるというか」
「カレーの匂いがして」
 連合ではマウリアイコールカレーであるからこう言ったのだ。
「それで強烈な個性で」
「自己主張もね」
「物凄いから」
「目立つね」
「ちなみに推理ものも凄いわよ」
 マウリアのそれはというのだ。
「超能力とかでね」
「犯人見付けるんだ」
「犯人も超能力使うし」
「セーラみたいに」
「魔法も使うから」
 マウリアの推理ものはというのだ。
「しかも捜査の途中で踊りもね」
「入るんだ」
「ごく普通にね」
「何か訳がわからないね」
 聞いていると、とだ。トムは思わず言った。
「聞いていても」
「推理を言っている途中で歌う」
 テンボの言葉だ。
「容疑者達それに何処からか出て来た人達とな」
「マウリア映画っていつも人が湧くよね」 
 その歌と踊りになる時にだ。
「それで一緒に踊るんだよね」
「そして超能力と頭脳とバトルでだ」
「事件を解決するんだ」
「そうだ」 
 マウリアの推理映画ではというのだ。
「ドラマでもな」
「何か想像しにくいけれど」
「なら百見は一聞だ」
 百聞は一見に如かずである。
「見ることだ」
「そのマウリアの推理ものをなんだ」
「俺も観て驚いた」
「私もね」
 二人でトムに対して語った。 
ページ上へ戻る
ツイートする
 

全て感想を見る:感想一覧