夢幻水滸伝
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第百八十九話 二つの島の統一その七
「それでや」
「士官にして頂けますか」
「また随分な出世ですね」
「嬉しいことは嬉しいですが」
「信じられません」
「その立場で頼むで、それとこの島の有力者の人達からな」
豪商や地主、街の顔役達からというのだ。
「政治力があって性格が確かな人を選んで」
「政ですか」
「それをしてもらいますか」
「マーガレット様をお助けして」
「そうしてもらいますか」
「軍の将帥にもな」
その立場にもというのだ。
「なってもらう、ほな今から私も調べてきたし」
「そこはスパイならではですね」
「調べることは得意ですか」
「そうなのですね」
「我々から聞くだけでなく」
「人に聞いて自分でも調べて」
その両方を行ってというのだ。
「事実を両方から確かめる」
「一方からだと間違えているかも知れませんし」
「そうしてですね」
「二つの話を確かめてそこから事実を把握し」
「そのうえでどうされるかですね」
「そうしてくんや、ほな今からそっちをやるわ」
こう言ってだった、マーガレットは仲間だった者達や他のこの世界で出来た知人達から話を聞き自分でも調べてだった。
ニュージーランドの有力者達を把握しまずは北島にいる者達と会った。そうして彼等を配下に加えていき。
賊を成敗し自警団を自分の軍隊に加えてだった、瞬く間に北島を統一した。そのうえでウェリントンを首都としたが。
ここでだ、マーガレットは言った。
「ほな次はな」
「南島ですね」
「そちらに進出されますね」
「これより」
「そうしていかれますね」
「そうするわ、ただな」
周りの官吏達に話した。
「進出言うても戦よりも」
「やはり政ですね」
「そちらに重点を置かれますね」
「話し合いで来てもらう」
「そうしてもらいますね」
「話し合いで解決出来たらな」
それならというのだ。
「やっぱりええやろ」
「はい、確かに」
「それで済めばです」
「それに越したことはないです」
「戦にならないで済めば」
「それでいいです」
「戦は手間もお金もかかって血も流れる」
マーガレットは眉を曇らせて話した。
「ええことないわ」
「全くですね」
「実際に戦をするとなると」
「こんな悪いことはありません」
「田畑も街も荒らされて」
「貿易も普通に出来ません」
「こんな悪いことないわ、どんな有利な状況でも負けるかも知れんし」
この可能性もあるからだというのだ。
「そやからな」
「戦はしないに限る」
「それが最善ですね」
「そやからですね」
「まずは話し合いですね」
「それでいくわ、それで私はスパイからな」
また職業のことを話した。
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