八条学園騒動記
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第六百二話 梅干しの魔力その七
「よく飲むから」
「本当にお酒をよく飲む国なのね」
「うん、ロシアには負けるけれど」
それでもというのだ。
「よく飲むよ」
「そうなのね」
「それで寒さを凌ぐし暑い地域でも」
カナダは多くの星を持っていてそうした地域も存在しているのだ。そこにもそれなりに人がいるのだ。
「そこでもね」
「お酒飲むのね」
「そこではトロピカルなのなんだ」
「カクテルとか」
「そう、よく冷えたカクテルをね」
こちらの酒をというのだ。
「楽しむのよ」
「そうするのね」
「そっちのお酒はね」
「成程ね」
「まあ兎に角お酒よく飲むから」
それでというのだ。
「そのことは覚えておいてね」
「というと」
ここでジャッキーはこうも言った。
「あれよね」
「あれっていうと?」
「ビールも一日六・八リットル飲む」
「ネロ=ウルフさんだね」
「ネルゾ=フルチンさんね」
またネロ=ウルフの名前を間違えた。
「あの人ね」
「あの人みたいに飲む人もいるかもね」
トムも否定しなかった。
「実際に」
「やっぱりそうなのね」
「けれど毎日飲んだら」
ネロ=ウルフの様にというのだ。
「流石に身体壊すから」
「だからなの」
「そう、そこまではね」
それこそというのだ。
「飲む人はいないよ」
「そうなのね」
「多分だけれどね」
毎日そこまではというのだ。
「いないよ」
「カナダでも」
「ロシアならいるかも知れないけれど」
この国ならというのだ。
「何しろ連合一の酒豪国家だからね」
「確かにな」
テンボはトムのその言葉に頷いて述べた。
「ロシア人は凄いからな」
「お酒のことでもね」
「他でも何かと凄いが」
ロシア人のダイナミックさは連合でもよく知られている、それはウォッカのせいであるという意見が多い。
「特にな」
「お酒でね」
「それでだな」
「もうビールだってね」
「毎日それだけ飲む人もか」
「いるかもね」
こう言うのだった。
「あの国なら」
「ええと、ビール六・八リットルって」
ジャッキーはその量から話した。
「アルコールウォッカのボトル一本分?」
「もっと少ないよ」
「ああ、そうなの」
「ビールのアルコール度は五度だから」
トムはこのことを話した。
「ウォッカは大体四十度で」
「七倍の差ね」
「六倍だろ」
「八倍ね」
ジャッキーとテンボの言葉は訂正した。
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