八条学園騒動記
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第六百一話 朝ご飯はその六
「あたし達は天才だから」
「ネルモノカ=ウドンコでな」
「やっと匹敵ね」
「シャイロック=ホームベースもな」
「ネロ=ウルフとシャーロック=ホームズね、まあ兎に角あの人は」
トムは二人が自分達を天才と言ったことはスルーして話した。
「天才だから」
「そうだな」
「本当にね」
「朝からビールをごくごく飲んでも」
六・八リットルもだ。
「推理力は衰えないよ」
「そうだな」
「あの人の場合は」
「けれど僕もあの人は痛風だと思うよ」
トムにしてもだった。
「やっぱりね」
「そうだな」
「どう考えてもね」
「昔のビールをそれだけ飲んでいたら」
それこそというのだ。
「絶対になるよ」
「そうだな」
「ビールが一番怖かったからね、痛風には」
「昔はな」
「今はビールにはプリン体がないけれど」
そうしたビールが主流になっている。
「それでもね」
「昔のビールは違っていたな」
「だからね」
「あの人も痛風か」
「絶対にそうだったね、そして痛風になったら」
トムはさらに話した。
「もうね」
「その時はか」
「凄いらしいよ」
痛風になった時はというのだ。
「これが」
「らしいわね」
ジャッキーもこう返した。
「さっきもお話したけれど人と肩が触れ合っても」
「それだけのことでもね」
「凄く痛いらしいわね」
「そよ風が当たっても」
身体にだ。
「それだけでもね」
「泣きそうになる位痛いのよね」
「そうなるらしいから」
「大変なのね」
「まずは足の親指の付け根が痛くなるんだ」
痛風はというのだ。
「万力で締め付けられた様に」
「らしいわね」
「そうなって」
そしてというのだ。
「そこからね」
「どんどん身体中が痛くなるのよね」
「そうらしいよ、それで最初の足のことね」
親指の付け根が痛くなってというのだ。
「何日も歩けなくなる様に」
「痛くなるのよね」
「そうらしいからね」
「兎に角痛いのよね」
「痛風はね」
「健康には気をつけないとな」
テンボは腕を組んで強い声で言った。
「本当にな」
「そうだよね」
「名探偵になるにはだ」
まさにというのだ。
「最初にだ」
「健康だね」
「健康でないとだ」
それこそというのだ。
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