夢幻水滸伝
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第百八十六話 発展その十
「二十数年でね」
「全くな」
「そうなのよね」
「これは軍事だけやなくてな」
「文明全体でよね」
「その圧倒的な技術でもな」
芥川もコーヒーを飲んだ、そのうえでアレンカールに答えた。
「統一してな」
「世界も救うわね」
「そや、世界の危機が何かはまだわからんけどな」
「災害か宇宙人か」
中里は考える顔で言った。
「どっちかか」
「宇宙人な」
「そや、宇宙人もな」
「有り得るな」
「この世界にも何かな」
リーの声のトーンが下がった、そして顔は真剣なものだった。
「オーパーツというかな」
「宇宙人の技術かもってもんがあるな」
芥川はリーのその話に応えた。
「若しかしてってことやけどな」
「それ考えるとな」
「宇宙人が攻めて来るかも知れん」
「それがこの世界の危機か」
「SFの定番や」
宇宙人つまり他の知的生命体の侵略はだ、それこそSFというジャンルが出来てから多くの作品で扱われてきた展開だ。
「まさにな」
「そやな」
「それは有り得る」
「この世界も宇宙があるからな」
「宇宙があって星がよおさんあると」
それならというのだ。
「その分な」
「宇宙人がおる」
「星に生命が現れる可能性は僅かや」
それには様々な条件が必要だ、太陽系ではその条件を全て満たしている星は地球だけしか存在していない。
「そして知的生命体が存在する可能性はな」
「さらに低いな」
「まさに天文学的数字や、けどな」
「地球に人がおる」
「それならや」
「宇宙人もおるな」
「間違ってもプラズマやない」
芥川はこのことは否定した。
「絶対にな」
「あれか、UFOがそれやっていう」
中里は芥川の今の話に応えた。
「どっかの教授が言うてたな」
「そや、あの人宇宙人否定してるけどな」
「それはプラズマとは無縁やろ」
「人がおってな」
そうしてというのだ。
「宇宙の数多い星の中に他の知的生命体がおらん」
「そう言うのは無理があるな」
「そや、あの人は僕が思うにな」
こう前置きしてだ、中里は話した。
「極論過ぎるわ」
「まあそやろな」
「それで大人気ない」
この要素も入っているというのだ。
「そやからな」
「UFOがプラズマっていうのはやな」
「実はそれやったってのもあるやろけどな」
「見間違いとかな」
「けどな」
それでもというのだ。
「全部のUFOがそれとはな」
「言えんな」
「ちょっと以上に無理があるわ」
その主張はというのだ。
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