麗しのヴァンパイア
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第三百十二話
第三百十二話 飲み終わった後は
七人はお茶を飲み終えた、その後でだった。
赤音は不思議な顔になってそれで言った。
「ううん、普通のお茶とはね」
「またちゃうな」
「うん、麦茶や箱茶とね」
「そやな」
亜美は赤音にこう返した。
「同じお茶でもな」
「紅茶とも違って」
「随分苦うてな」
「それで頭すっきりしてな」
「それでいて美味しくて」
「お菓子にもあって」
「不思議ね」
こう言うのだった。
「このお茶って」
「ほんまにそやな」
「それでこれが本来のお茶なのかしら」
赤音は首を傾げさせつつこうも言った。
「やっぱり」
「そうなんやろか」
「ううん、やっぱりお茶はね」
春奈がここでまた話した。
「茶道から広まったから」
「それじゃあなのね」
「このお抹茶が本来のお茶やねんな」
「そうみたい。それでお抹茶からね」
さらにというのだ。
「お茶が広まって」
「それでなのね」
「皆飲んでやな」
「色々なお茶が出て来たみたいだから」
こう二人に話した。
「このお茶が最初みたいよ」
「ううん、麦茶とかと全然違うけれど」
赤音はまたこう言った。
「このお茶が本来のお茶かしら」
「茶道から見るとね」
「そうなのね」
「けれどお茶はお茶だから」
「麦茶もお茶なのね」
「ちゃんとね。それで箱茶とか玄米茶とか梅茶もね」
こうしたお茶もというのだ、春奈は色々なお茶を脳裏に浮かべてそのうえで赤音に丁寧に話していった。
「れっきとしたお茶よ」
「じゃあ紅茶も?」
「そう、お茶よ」
このことには変わりないというのだ。
春奈はこう言ってまたお茶を煎れた、そうしてそのうえでまた飲んでそのうえで羊羹も食べて楽しんだ。
第三百十二話 完
2020・11・1
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