ヘタリア学園
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第六百十五話 それが変わったのは
第六百十五話 それが変わったのは
かなり長い間とにかく優美とか繊細とか豪奢とかそうした料理とは全く無縁であったフランス。けれどある上司がイタリアのお家から奥さんを迎えた時にそれが一変しました。
「これは一体何なのですか!?」
「何なのって御馳走ですけれど」
フランスは自分の料理を見て目を剥いてしまったその人に対してきょとんとしながらも答えます。
「フランスで一番の」
「それが御馳走なんて」
上司の奥さんはフランスの言葉にさらに目を剥きそうになっています。
「恐ろしい。酷い話だわ」
「酷いですかね」
「そうは思わないがな」
フランスも上司も全くそうは思っていないのでした。そんな訳がないと思っているのでした。けれどそれが変わってしまったのです。
奥さんはフランスの料理を見てからすぐに行動に移りました。繊細な味付けにフォアグラにトリュフにアイスクリームといった様々なお菓子にそれにフォーク。そういったものをどんどんフランスにも上司にも紹介してきたのです。
「な、何だよこれって」
「世の中こんなに美味いものがあったのか」
フランスのお家の人達もびっくりです。彼等はこんなものを食べたことはなかったのです。それで食べてみると。まさにレボリューションでした。
「すげえ、これが料理か」
「何と・・・・・・」
これがフランスの料理が変わったはじまりでした。何とそのはじまりはイタリアからなのでした。
第六百十五話 完
2009・3・5
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