麗しのヴァンパイア
しおりを利用するにはログインしてください。会員登録がまだの場合はこちらから。
ページ下へ移動
第三百七話
第三百七話 茶器
美樹は茶道のことを調べていて驚いた、それで自分の両親がリビングでくつろいでいる時にその驚いたことを話した。
「あの、茶道の茶器って高いの」
「高いのはな」
「物凄く高いわよ」
両親は美樹にすぐに答えた。
「もう何百万じゃきかないわよ」
「国宝位のものもあるな」
「価値あるものだとね」
「そこまでになるのよ」
「そんな茶器があるの、それじゃあ」
美樹は両親の返事を聞いてこう言った。
「私達じゃとても使えないわ」
「それは大丈夫よ」
母が娘に笑顔で答えた。
「安い茶器もあるから」
「そうなの」
「茶道の先生で偉い人になると凄い茶器を使うけれど」
物凄い高いものをというのだ。
「それでもね」
「私達が使うものはなの」
「そんなに高くないというか安いね」
「そうしたものなのね」
「だから安心して使ってね」
若し壊したらどうなるかとか考えずにというのだ。
「あんた達今度茶道をするらしいけれど」
「ええ、じゃあね」
「まあ美樹達の魔法の先生達はお金持ちだからな」
父は今田先生と今日子先生のことを話した。
「凄い価値の茶器を持っているだろうな」
「先生達はなの」
「ああ、けれどな」
それでもというのだ。
「子供が使うものならな」
「そんなに高くないの」
「安いものだからな」
「安心していいのね」
「ああ、お父さんもそう思うぞ」
「確かに茶器は高いものは国宝位のものがあるわ」
母は娘にまたこのことを話した。
「けれどね」
「それでもなのね」
「安いものは本当に安いから」
「安心して使っていいのね」
「そうよ、ただ火を使うから」
このことも言うのだった。
「火傷しない様にね」
「気をつけないと駄目ね」
「そのことは用心してね」
「わかったわ」
美樹は母の言葉に頷いた、そうしてだった。
茶器の値段のことはほっとした、そんなに高いものを使わないで壊したらどうしようと思わないで済むとわかって。
第三百七話 完
2020・10・15
ページ上へ戻る