八条荘はヒロインが多くてカオス過ぎる
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第二百九十九話 植物園に行ってその五
「お店の中もクリスマスね」
「そうだよね、緑と赤でね」
「お店の人もサンタさんの恰好で」
「それでね」
そのうえでだ。
「華やかよね」
「そうなってるね、というかね」
「というか?」
「クリスマスって華やかなのは」
このことはだ。
「本当に最近だね」
「日本では戦後から楽しみだしたし」
「昔はなかったからね」
「そうよね」
「キリスト教だとね」
「教会で静かにね」
「過ごす日だったし」
日本では殆どないことだ。
「だからね」
「華やかになったのは」
「もう最近だよ」
「そうよね」
「もうね」
それこそだ。
「商業主義も入ってね」
「賑やかになって」
「それで華やかになったから」
「本当に最近ね」
「そうだよ、特に日本ではね」
「戦後からよね」
「本当にそうだから」
明治維新から知っている人は知っているけれどだ。
「そこはね」
「覚えておいた方がいいわね」
「ずっとじゃないよ、そもそもキリストの誕生日なのに」
このことはいつも思うことだ、この季節に。
「もうね」
「キリストの姿ないわね」
「いるのはサンタさんで」
それでだ。
「キリストいないから」
「特に日本では」
「本当にね」
実際にだ。
「影も形もないね」
「大抵の人は教会行かないし」
「学園の中の教会も」
カトリックもプロテスタントもだ。
「ミサを行って夜はね」
「飲むのよね」
「お寺のお坊さんや神社の神主さんと一緒にね」
「赤ワインをケーキや鶏肉と一緒に」
「仲良くね」
宗教の垣根とか一切気にしないでだ。
「あの人達仲いいから」
「完全に同業者ね」
「もうそれだよ」
殆ど商工業組合で飲む感じだ。
「まさにね」
「キリスト教って他の宗教認めなかったわね」
「それで色々あったけれどね」
今は認めている、変われば変わるものだ。
「けれどね」
「今はそうで」
「しかもここ日本だし」
このことが特に大きい。
「もうそういうのなくてね」
「神様も仏様も一緒で」
「楽しんでるよ、植物園の人達も」
働いている人達もだ。
「キリスト教の意識はね」
「ないわね」
「お祭りだから」
その感覚でだ。
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