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X Dimensions SoldierS Re: Xros Rays

作者:ラフェル
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  第12話 新たな仲間との出会い

 
前書き
今回の話を読む前に、第9話Aの『鋼鉄の翼竜と戦場の女神』を読んでおさらいすることをおすすめします。

理由は読んでみればわかります^_^

今回はセレナの再登場、そして小説オリキャラの準主人公が本格的に登場します。

最新話、よろしくお願いします^_^ 

 
黒い歯車によって凶暴化していたレオモンを救った響とフレイモンは、レオモンの案内によりレジスタンスの本拠地となっている町へと来ていた。


響「ここがレジスタンスの本拠地なの? 何かレジスタンスの本拠地って感じがしない、可愛い感じの町だけど……」


響の言う通り、その町は生け垣に囲まれた緑あふれる場所で、おもちゃの積木のように角の丸い建物、いくつもそびえる木からたわわに吊り下がるぬいぐるみや小さな飛行機と言ったおもちゃ等、レジスタンスの本拠地とは思えない、可愛いらしいイメージのある町であった。


フレイモン「ここは……もしかして、『始まりの町』か?」

レオモン「ああ、その通りだ。ここの管理者の御厚意で私達の本拠地にさせて貰っている。それに、ここはデビモンの住処であるムゲンマウンテンに近い……これから産まれるデジモン達をデビモンの魔の手から守ることを考えれば、1番疎かにしてはいけない場所だ」

フレイモン「なるほどな……確かにこの町をデビモンに荒らされる訳にはいかないもんな」

響「ねえ、始まりの町って何? 何か凄い重要な場所みたいだけど……」


響はフレイモンとレオモンの口から出た『始まりの町』について質問する。


フレイモン「ああ悪い、響は知らなかったな。簡単に言えば、俺達デジモンの始まりと言って良い場所……デジモンが生まれた場所だよ♪」

響「デジモンが生まれた場所……」

レオモン「私達デジモンはここでデジタマから孵って、初めて生を受けるのだ。そして戦闘や病気、寿命で亡くなったデジモンが『デジタマ』となってこの町に転生し、新たな生を与えられることもある」

響「デジタマ?」

フレイモン「デジモンの卵のことだよ。デジモンはデジタマから生まれるんだ♪」

響「へえ〜、デジモンって卵から生まれるんだね♪ フレイモンやレオモンもそうなの?」

レオモン「ああ、そうだ」

フレイモン「ええと……たぶん俺もそうだと思う……」


フレイモンは何処か自信無さげにそう答える。


響「? 何かはっきりしない答えだね?」

フレイモン「あー……実を言うと、俺は幼年期の時どんなデジモンだったか覚えて無いんだ……だから、デジタマから産まれたどうかなんてわかんねえんだよ……」

響「ふーん、そうなんだ」

レオモン「まあ稀にではあるが、デジモンの中にはデジタマ以外で生まれたものもいる。もしかしたら、フレイモンはデジタマ以外で生まれたのかもしれんな」

フレイモン「うーん、そうかもしれないな」

響「デジタマ以外で生まれるって、例えばどんなのがあるの?」

レオモン「うむ、そうだな……代表的なのは、機械を使って人工的に生み出されたサイボーグ型デジモンやマシーン型デジモンがそうだな。私の仲間に『アンドロモン』と言うサイボーグ型デジモンがいて、彼もまた人工的に生み出された存在だ」

響「ほえ〜、デジモンって色々なのがいるんだね」

フレイモン「まあな。かっこいい奴や可愛い奴、綺麗な奴とか、大きい奴もいれば、めちゃくちゃ怖い奴もいるし……あと、汚い奴もいる……兎に角、色々なデジモンがいるんだよ♪」

響「へえ〜……って、ちょっと待って!! 今、さり気無く汚い奴って言わなかった!? 汚いデジモンってどう言うことぉ!?」

フレイモン「……知りたいか?」

レオモン「響、世の中には知らない方が良いこともある……それでも聞きたいか?」

響「……ううん、やっぱり良いです」


そう言うフレイモンとレオモンから発せられる威圧感から聞いてはいけないことだと察した響は首を横に降るのだった。

そんな会話をする響達の元に……


?「レオモン! レオモンじゃねえか!」

??『隊長!』

レオモン「っ! エレキモン! スパーダモン! ファルコモン!」


赤い体に長い耳、尻尾が孔雀の羽のように広げられている成長期の哺乳類型デジモンーー『エレキモン』、獅子のような銀色の鬣に、青いプロテクターを身に纏う成長期の武器型デジモンーー『スパーダモン』、黒い体に翼のような腕、忍者のようなイメージがある成長期の鳥型デジモンーー『ファルコモン』がやって来るのだった。


スパーダモン「隊長、無事で良かった……!」

ファルコモン「拙者達をデビモンから逃がした後、風の噂でデビモンにやられてしまったと聞いたものだから、もう会えないと……!」

レオモン「心配をかけてすまなかった……あの後デビモンに黒い歯車で操られたが、ここにいる響とフレイモンに助けられて無事にここへ戻ることができた。皆とこうやって会うことができて嬉しく思う♪」

エレキモン「ああ、俺達もだ! おめえ達もレオモンを助けてくれてありがとな!♪」

響「えへへ、どういたしまして♪」

フレイモン「気にすんなって♪ ところで、こいつらはレオモンと同じレジスタンスのメンバーなのか?」

レオモン「スパーダモンとファルコモンはそうだが、エレキモンはこの始まりの町の管理者で、この町で産まれた幼年期デジモンの世話をしている」

エレキモン「改めてこの始まりの町のベビー達の世話をしてるエレキモンだ! よろしくな!♪」

スパーダモン「俺はスパーダモン、レオモン隊長やファルコモンと共に戦うレジスタンスの1人で、主に武器や防具の手入れと修理、あと炊事を担当している。よろしく頼む♪」

ファルコモン「拙者はファルコモンと申します。拙者もレオモン隊長やスパーダモンと同じレジスタンスのメンバーで、主に情報収集や偵察任務を務めています。以後お見知り置きを♪」

響「立花響です。こちらこそ、よろしくお願いします♪」

フレイモン「響のパートナーデジモンのフレイモンだ、よろしくな♪」

レオモン「スパーダモン、ファルコモン、再会したばかりで悪いが確認したいことがある。他の皆は無事なのか?」


互いに自己紹介が終わったところで、レオモンがスパーダモンとファルコモンに他のレジスタンスのメンバーの安否について確認していた。


スパーダモン「……俺達を含めたほとんどのメンバーはこの町に何とか戻って来れましたが……」

ファルコモン「逃げる途中でデビモンの放った刺客に出くわした際、隊長のように敵の足止めとして買って出たアンドロモン殿がまだ……」

レオモン「っ! アンドロモンが!?」


スパーダモンとファルコモンのその報告にレオモンは驚きの表情を浮かべる。


響「アンドロモンって、さっきレオモンが言ってた仲間だよね?」

レオモン「ああ……私より上の世代ーー完全体のサイボーグ型デジモンだ」

フレイモン「完全体だって!? 凄い戦力じゃないか!」

響「ええと……完全体ってデジモンの進化のクラスの1つで、成熟期より上なんだっけ?」

フレイモン「ああ、俺が進化したアグニモンやレオモンよりも強いんだ。その完全体のアンドロモンが簡単にやられるとは思えねえけど……」

レオモン「そうだな……だが、先程の私のようにデビモンの手に堕ちている可能性がある」

フレイモン「黒い歯車か……もしそうだとしたら、早く助けに行かないとな」

レオモン「ああ、無論だ。スパーダモン、ファルコモン、『ペックモン』を1体出せるか? この後、アンドロモンの捜索に出る」

ファルコモン「っ! 隊長1人だけで捜索に出るつもりですか!?」

スパーダモン「せめて俺達も!」

レオモン「いや、駄目だ。ここの守りを手薄にする訳にはいかない上、怪我で前線に戻れない者達もまだいた筈だ。お前達には始まりの町の防衛を頼みたい」

スパーダモン「隊長……」

ファルコモン「ですが……」


レオモンの言葉にまだ納得していないスパーダモンとファルコモンに対して、助け船を出す者達がいた。


響「それなら私とフレイモンがレオモンと一緒に行くよ!」

レオモン「響!?」

スパーダモン「本当か!?」

フレイモン「ああ。その方がお前達も安心できるだろ?」

ファルコモン「確かに、隊長を黒い歯車から助けてくれた貴女達なら安心して任せられます!」

スパーダモン「是非頼む!」

響「任せといて!♪」

レオモン「いや、しかし……ただでさえ、私のことで君達に世話をかけさせてしまった上に、アンドロモンのことまで君達に頼るのは……」

フレイモン「変な遠慮すんなよ。もしアンドロモンが黒い歯車で凶暴化してたら、完全体相手にレオモン1人じゃキツいだろ?」

響「そうだよ。私達はレオモン達の協力者なんだから、遠慮なく頼ってくれて良いんだよ♪」

レオモン「フッ、そうか……では、遠慮なく頼らせて貰おう♪」

響「うん!♪」

フレイモン「そうこなくちゃな♪」


響とフレイモンもレオモンのアンドロモン捜索に同行することになった。


レオモン「スパーダモン、ファルコモン、悪いがペックモンを2体用意してくれ。響達と共にアンドロモンの捜索に出る」

ファルコモン「承知しました!」

スパーダモン「すぐに準備します!」

響「あ、あと出来たらで良いんだけど……食べ物を分けて貰って良いかな? お腹空いちゃって……」

フレイモン「そういや、俺もお腹が空いてるな……」

エレキモン「よし、任せろ! 簡単なもので良けりゃあ、すぐに用意してやるよ!♪」

響「ありがとう!♪」

フレイモン「サンキュー♪」


その後、エレキモンの用意した食事で腹ごしらえを済ませた響とフレイモンは……


レオモン「では行くぞ、響、フレイモン!」

フレイモン「おう!」

響「うん! よろしくね、ペックモン♪」

ペックモン「(コクリッ)」

スパーダモン「隊長! 響さん、フレイモン!」

ファルコモン「どうかお気をつけて!」

エレキモン「無事に戻って来いよ〜!」


スパーダモンとファルコモンが用意した、強靭な脚力を持つ成熟期の鳥型デジモンーー『ペックモン』に跨り、レオモンと共にレジスタンスのメンバーである完全体のサイボーグ型デジモンーー『アンドロモン』の捜索へと出発するのだった……
















視点は変わり、寂れた研究施設がある森の中で……


セレナ「ん……う〜ん……あ、あれ? 私……何で寝ていたんだっけ……?」


今まで気絶していたセレナが目を覚まし、何故自身が今まで気を失っていたのかを思い出そうとしていると……


?「あ、良かった! 気が付いたんだね♪」

セレナ「え?」


白い毛皮に、一本角を持ったデジモンがセレナに話しかけて来るのだった。

そのデジモンを見たセレナは……


セレナ「! あなたはさっきの……!」


意識を失う前に出会ったデジモンであることを思い出す。


?→ガブモン「うん、俺はガブモン♪ さっきは驚かせちゃったみたいでごめんね」

セレナ「い、いえ、私の方こそいきなり驚いたりしてごめんなさい。あ、自己紹介がまだでしたね。私はセレナ・カデンツァヴナ・イヴです。よろしくお願いします♪」


セレナと成長期の爬虫類型デジモンーー『ガブモン』が互いに謝罪と共に自己紹介をすると……


ガブモン「やっぱり君がセレナだったんだね。俺、君がこのデジタルワールドに来るのをずっと待ってたよ♪」

セレナ「え? あの、どうして私のことを……それにデジタルワールドって?」

ガブモン「俺はセレナのパートナーデジモンなんだ。あと、デジタルワールドは俺達デジモンが住む世界のことだよ♪」

セレナ「デジモン?」

ガブモン「あ、ごめん。そこから説明しないとダメだよね。ええと……」


ガブモンはセレナに自分達デジモンがデータで構成された生命体であること、そしてこの世界もデジモンと同じあらわる物全てがデータで構成された世界ーーデジタルワールドであることを説明するのだった。


ガブモン「どうかな? 今の説明で何となく理解して貰えれば良いんだけど……」

セレナ「はい、大丈夫です。ありがとうございます♪ それにしても、ここがデータで構成された世界だなんて、とてもそんな感じはしないし、ガブモンもデータで出来た生命体には見えないです」

ガブモン「そ、そうかな? 兎に角、こうやってセレナに会えて嬉しいよ♪」

セレナ「……何かずっと待たせちゃったみたいで、ごめんなさい。でも、これからはずっと一緒ですよ♪」

ガブモン「うん! あ、そうだ。セレナ、お腹空いてない? 俺、セレナが寝ている間に果物採って来たんだ♪」


ガブモンはそう言って、様々な果物をセレナに見せる。


セレナ「わぁ、美味しそう! 貰って良いんですか?♪」

ガブモン「勿論だよ。一緒に食べよう♪」

セレナ「ありがとう! それじゃあ……いただきまーす! あむ♪」


セレナはガブモンが採って来た果物を笑顔で頬張る。


セレナ「ん〜! 美味しい!♪」

ガブモン「ははは、喜んで貰えて良かったよ♪」


美味しそうに食べるセレナを見たガブモンは満足そうに微笑み、自身も採って来た果物を食べ始めた。

それから少しして、採って来た果物を食べ終えた2人は……


ガブモン「そう言えば、セレナはこの後どうするの? 何かやりたいことは無いかな?」

セレナ「やりたいこと……」


これからのことについての話になり、ガブモンからの問いにセレナは……


セレナ「私は……出来ることなら元の世界に戻って、マリア姉さんに会いたいです……」


セレナは自身が1番望んでいることを包み隠さずに打ち明けた。

それを聞いたガブモンは……


ガブモン「そっか……うん、わかった。それなら、セレナが元の世界に戻れる為の手掛かりを探しに行こう♪」


セレナにそう提案するのだった。


セレナ「ガブモン……ありがとう!♪」

ガブモン「あ、もし、セレナが元の世界に戻れるようになったら……俺も一緒に付いていて良いかな? セレナと一緒にいたいし、セレナのお姉さんにも会ってみたいんだ」

セレナ「勿論良いですよ。ガブモンのこと、マリア姉さんに紹介したいです♪」

ガブモン「ありがとう、セレナ! 改めてよろしく!♪」

セレナ「はい!♪」


これからのことについての方針が決まったセレナとガブモンは早速行動を開始しようとしていた。


セレナ「手掛かりを探すって言ってましたけど、宛はあるんですか?」

ガブモン「うーん、正直言うと無いけど……取り敢えず、この建物内を調べてみない?」


ガブモンは近くにある研究施設を指しながら、セレナにそう提案する。


セレナ「この建物は?」

ガブモン「この建物自体が何なのかはわかんないけど、どうやら最近突然現れたものらしいんだ……もしかしたら、セレナの世界からやって来たかもしれないね」

セレナ「なるほど、調べてみる価値はありますね。わかりました、この建物を調べてみましょう♪」

ガブモン「OK、行こう!♪」


セレナとガブモンは元の世界の手掛かりを探す為の調査として、研究施設の中へと入って行った。

だが、2人はこの時気付いていなかった。


?「目標、建物内部ヘ移動……追跡スル」


自分達を襲う魔の手が迫りつつあることを……
















一方、ペックモンに乗って出発してから1時間、空からアンドロモンを探す響達はと言うと……


響「うーん……アンドロモンってメカっぽい外見をしたデジモンなんだよね? 今のところ、そんな感じのデジモン見つからないね」

フレイモン「確かにな……アンドロモンが何処かの建物の中に入っていたら、ペックモンで空から探しても意味がないぞ」

レオモン「うむ、建物内の捜索も視野に入れた方が良いな……この付近で建物が無いか探してくれ!」

響「了解!」


アンドロモンが建物内部にいることを想定し、響達は付近に建物が無いか探していると……


響「! あった! レオモン、建物見つけたよ!」

レオモン「何処だ!?」

フレイモン「あそこだ!」


響とフレイモンが建物を見つけ、フレイモンの指差す方には寂れた研究施設があるのだった。


レオモン「! あの建物は……」

響「? 何か知ってるの?」

レオモン「ああ……あそこは最近何の前触れも無く現れた建物とファイル島内で噂になっている。我々も近々デビモンとの関連性を疑って調査する予定だったのだが……」

フレイモン「なら、今調査した方が良いんじゃねえか? 上手く行けば、アンドロモンがいるかもしれないぞ」

レオモン「確かに……では、あの建物内を調べてみよう!」

フレイモン「おう!」

響「了解!」


研究施設を調べることを決めた響達は研究施設に向かって着陸し、入口の前に立つ。


レオモン「ペックモン達はここで待機だ」

ペックモン達『(コクリッ)』

レオモン「……ここから先は何が起こるかわからん。警戒は怠るな」

響「うん、取り敢えず戦闘準備はしておくよ。フレイモン!」

フレイモン「おう!」

響「Balwisyall nescell gungnir tron〜♪」

フレイモン→アグニモン「フレイモン進化!! アグニモン!!」


万が一戦闘が起きた時のことを想定し、響はガングニールを纏い、フレイモンはアグニモンへと進化するのだった。


レオモン「よし、では行くぞ!」

響「了解!」

アグニモン「おう!」


響達は研究施設の中へと入って行く。

そして、その研究施設は奇しくも先程セレナとガブモンが入ったのと同じ建物であった……
















一方、響達より先に研究施設内に入ったセレナとガブモンはだいぶ奥へと進んでいた。


セレナ「ここ、何かの研究施設みたいですけど……」

ガブモン「随分ボロボロだなぁ……あ、ここから先の道、2つに分かれてるね」

セレナ「あ、本当ですね。どっちに進んだら良いのかな……?」

ガブモン「うーん、取り敢えずこっちに進んでみる?」

セレナ「そうですね、そうしましょう」


セレナとガブモンは2つの分かれ道の内の1つを選択し、その道へと進んで行く。

そして……


?「目標、ロスト……コチラノ道へ移動スル」


セレナとガブモンを追跡していたデジモンは、2人とは反対の道へ進んで行った。

それから10分後、遅れて響達がやって来た。


響「あれ!? 何か道が分かれてるんだけど!?」

アグニモン「どうする、レオモン?」

レオモン「二手に分かれて移動しよう。私はこちらの道を進む。響とアグニモンは反対側を頼む」

アグニモン「1人で大丈夫か?」

レオモン「ああ。もし、手強い敵に遭遇したら君達に助けを求めるさ」

響「うん、わかった……でも、無茶だけはしないでね!」

レオモン「ああ、心得た。では、また後で合流しよう」

アグニモン「ああ!」


響とアグニモン、レオモンは二手に分かれて進むのだった……
















それから数分後、セレナとガブモンは研究施設のさらに奥へと進んでいた。


セレナ「部屋がいっぱいあるけど、何処に入れば良いのかな……?」

ガブモン「うーん……ん?」

セレナ「? どうしたの、ガブモン?」

ガブモン「あ、いや、この先からデジモンの気配がするんだ」

セレナ「デジモンの?」

ガブモン「うん。どうする、セレナ?」

セレナ「……行ってみましょう」

ガブモン「わかった」


セレナはガブモンが感じたデジモンの気配を頼りに進み、部屋の1つへと入った。


ガブモン「この部屋は……」

セレナ「カプセルがいっぱい……」


その部屋には大量のカプセルが置かれていた。

セレナとガブモンがそのカプセルを見ながら、部屋内を歩いていると……


?「ベビーフレイム!!」

ガブモン「っ! プチファイヤー!!」


何処からか火炎弾が飛んできて、それに気付いたガブモンは咄嗟に炎を放ち、相殺する。



セレナ「な、なにっ!?」

ガブモン「誰だ!? 姿を見せろ!」


ガブモンがそう言うと……


?「お前達は何者だ!? この子の命を狙いに来たのか!?」


赤いマントとゴーグルを付け、クールホワイトに輝く体をした、成長期らしき小竜型デジモンが姿を現した。

そのデジモンの近くには……


ガブモン「! あれは……!」

セレナ「人間の、子供……?」


セレナよりも幼い10歳くらいの銀髪の少年が、カプセルの中に水槽されているのが目に映るのだった。

クールホワイトのデジモンはその少年を守るかのように、セレナとガブモンの前に立ちはだかる。


?「この子の……俺の大事なパートナーの命を狙おうって言うんなら、容赦しないぞ!」

セレナ「ま、待ってください! 私達、その子の命を狙う為にここへ来たんじゃないんです!」

?「何? そう言えば、お前はデジモンじゃないな……人間か?」

セレナ「はい。私はセレナ・カデンツァヴナ・イヴ、このデジタルワールドとは別の世界からやって来た人間です。そして、この子は……」

ガブモン「セレナのパートナーデジモンのガブモンだ」

?「人間に、パートナーデジモン……そうか、お前達は俺達と同じ……すまない、いきなり攻撃して悪かった」


クールホワイトのデジモンは申し訳無さそうな表情で、セレナとガブモンに攻撃をしたことを謝罪するのだった。


セレナ「いえ、誤解が解けて良かったです♪」

ガブモン「そうだね♪ ところでさっきパートナーって言ってたけど、君はもしかしてカプセルに入っているその子の……」

?→ハックモン「ああ、そうだ。俺はハックモン、この子のパートナーデジモンだ」


クールホワイトのデジモンーー『ハックモン』はセレナとガブモンにそう名乗る。


セレナ「ハックモン、この子はどうしてカプセルの中に?」

ハックモン「……わからない。俺がここに来た時には既にこうなっていたんだ。俺自身この子をどうやってこのカプセルから出せば良いかわからず、困っているんだ」

ガブモン「そうだったのか……じゃあ、ハックモンが俺達に攻撃を仕掛けて来たのは……」

ハックモン「ああ、偶にだが凶暴なデジモンがこの施設に入り込んで来て、この子の命を狙って来ることが多かったからな……余計に神経質になって、思わずお前達に攻撃してしまった。本当にすまない……」

ガブモン「ハックモンはパートナーを守ろうと必死だったんだから、俺達に対して警戒するのは当然だよ」

セレナ「そうですね。ところで、この子はなんて名前なんですか? パートナーデジモンって、確かパートナーの名前がわかるんですよね?」

ハックモン「それが……わからないんだ」

セレナ・ガブモン『え?』


ハックモンのその言葉にセレナとガブモンは疑問符を浮かべる。


ガブモン「名前がわからないって、その子は君のパートナーなんだろ?」

ハックモン「ああ、それは間違いない。だが、何故かこの子の名前がわからないんだ。もしかしたらだが……」

セレナ「何か思い当たることでも?」

ハックモン「……この子には名前が無いんじゃないかな?」

セレナ・ガブモン『っ!?』


ハックモンの推測に、セレナとガブモンは驚きの表情を浮かべる。


ガブモン「な、名前が無いなんて、そんな馬鹿な……!」

ハックモン「俺だって自分でも馬鹿なことを言っている自覚はあるさ。だけど……何となくだが、この子から普通とは違う何かを感じるんだ。名前がわからないのも、このカプセルに入れられてるのも、たぶんそれが関係しているような気がするんだ……」

セレナ「普通とは違う何か……(もしかして、この子はこの研究施設の人達に『実験体』にされていたんじゃ……)」


ハックモンの『普通とは違う何か』と言う言葉から、米国の聖遺物研究機関F.I.S.でフィーネの魂の器を見出す観測対象の孤児ーーレセプターチルドレンとして過ごして来た過去があるセレナは、カプセルの中にいる銀髪の少年がこの研究施設の研究者達によって実験体にされていたのでは無いかと推測する。


セレナ「(例え、この子が普通とは違う存在であっても……!) ガブモン、何とかこの子をカプセルから出しましょう。ハックモンの為にも、この子をそのままになんてできないよ」

ガブモン「うん、そうだね」

ハックモン「すまない、恩に切る」

セレナ「まずはこのカプセルを操作できそうなボタンやパネルを……」


セレナがカプセルを操作する為のボタンやパネルを探すことを言おうとした……その時。


ガブモン・ハックモン『っ!』


ガブモンとハックモンが何かを察知するのだった。


セレナ「ガブモン、ハックモン? どうしたの?」

ガブモン「……デジモンの気配を感じる。この部屋に近づいているみたいだ」

セレナ「え!?」

ハックモン「しかも、今まで襲って来た奴らとは比べ物にならない戦闘力だ。もし敵であるなら、厄介だ……!」

セレナ「そんな……!」

ガブモン「セレナは隠れていて。もし敵だったら、俺とハックモンが何とか追い返すから」

ハックモン「この子のことを頼む」

セレナ「わ、わかりました!」


セレナはカプセルの近くに寄り、ガブモンとハックモンは部屋の入口付近を警戒する。

そして、ガブモンとハックモンが感じるデジモンの気配はより強くなるのと同時に、入口のドアが開いた。

部屋に入って来たのは……


響「アグニモン、デジモンの気配を感じたのはこの部屋で間違いない?」

アグニモン「ああ。油断するなよ、響」


響とアグニモンであった。

2人の姿を視認したセレナ、ガブモン、ハックモンは……


セレナ「え?」

ガブモン・ハックモン『に、人間……?』

響「へ?」

アグニモン「ん?」


拍子抜けしたような声を出し、響とアグニモンもセレナ達の存在に気付く。


響「ええと……そこの子達はデジモンだと思うけど、貴女は人間だよね……?」

セレナ「は、はい、そうです」

響「やっぱり! 私以外の人間に会えて嬉しいよ!♪」

アグニモン「はいはい。気持ちはわかるけど、まずは自己紹介しような」


響はデジタルワールドに来てから自分以外の人間に会えたことに喜び、アグニモンはそんな響に苦笑しつつ自己紹介することを提案する。


アグニモン「俺はアグニモン、人間に似た姿をしてるけどデジモンだ♪ んで、こいつは俺のパートナーで……」

響「私は立花響、16歳! 誕生日は9月の13日で血液型はO型! 身長はこの間の測定では157cm! 体重はもう少し仲良くなったら教えてあげる! 趣味は人助けで、好きなものはご飯&ご飯!あと……彼氏いない歴は年齢と同じ!!」

アグニモン「自己紹介、長っ!? って言うか、名前だけ言えば良いのに、何余計な情報を言ってんだよ!?」

響「余計な情報じゃないよ! 私と言う人間を知って貰う大事な情報だよ!」

アグニモン「いやいや、向こうから見たら全くどうでもいい情報だろ!?」


アグニモンの言葉を引き継ぐ形で響が余計な情報を添えた長い自己紹介をし、アグニモンはそんな響に激しくツッコミを入れるのだった(笑)

そんな漫才のようなやり取りをする響とアグニモンを見たセレナ達は……


セレナ「ふふふ、悪い人達じゃないみたいですね♪」

ガブモン「あはは、そうみたいだね♪」

ハックモン「やれやれ……さっきまで警戒してたのが、アホらしく思えて来るぜ……」


響とアグニモンに対する警戒を解き、自分達も自己紹介することにした。


ハックモン「俺達も自己紹介させて貰おう。俺はハックモンだ、よろしく頼む」

ガブモン「俺はガブモン、よろしく♪ そして、こっちは俺のパートナーの……」

セレナ「セレナ・カデンツァヴナ・イヴです。よろしくお願いします♪」

響「うん! よろしくね、ハックモン、ガブモン、セレナちゃん!♪……あれ? セレナ・カデンツァヴナ・イヴ?」

セレナ「? 私がどうかしました?」

響「あ、いや、セレナちゃんの名前に凄い聞き覚えがあって…………ああ、そうだ! 亡くなったマリアさんの妹さんと同じ名前だ!」

セレナ「っ!」


響は自身の仲間であるマリアの亡き妹と、目の前のセレナが同じ名前をしていることに気付き、対するセレナは響の口から出たマリアと言う言葉に目を見開くと……


セレナ「た、立花さん……今、マリアって言いましたけど……もしかして、その人はマリア・カデンツァヴナ・イヴ……と言う名前ではありませんか……?」

響「え? そうだけど……ってことは、もしかして!」

セレナ「はい……私はマリア姉さんの妹の、セレナです……」

響「……ええええええっ!?」


響は目の前にいるセレナと、マリアから亡くなったと聞いている彼女の妹が同一人物であることに驚きの声を上げた。


アグニモン・ガブモン・ハックモン『?』


アグニモンやガブモン、ハックモン達は2人の様子に首を傾げているが、セレナはそんなアグニモン達に構わず響に近づくと、さらに問い詰めていく。


セレナ「教えてください! 私の姉、マリア姉さんは今何処にいるんですか!?」

響「お、落ち着いて! なるべく詳しく話すから!」


何とかセレナを落ち着かせた響は、彼女にマリアの現状についてなるべく詳しく話すのだった。


セレナ「そうですか……マリア姉さんは今、立花さんと同じS.O.N.Gと言う政府機関のシンフォギア装者として活動してるんですね……それに、月読さんと暁さんも……」

響「うん……3人ともフロンティア事変の時の償いって言って凄く頑張ってるし、敵対してた時とは比べ物にならないくらい元気に過ごしてるよ♪」

セレナ「そうですか……良かった……マリア姉さん達が、元気でいてくれて……!」


セレナは最愛の姉が元気でいることに安堵したのか。涙を流しながら膝を着く。


ガブモン「せ、セレナ!?」

響「だ、大丈夫!?」

セレナ「ごめんなさい、大丈夫です……私、暴走したネフィリムを眠らせる為に絶唱を歌った後、マリア姉さんがどうなったのかわからなかったから……元気でいてくれて、本当に嬉しい……」

響「セレナちゃん……」

セレナ「だけど、それ以上に……マリア姉さんに、会いたい……!」


セレナ自身の最大の望みであるその言葉に、響は……


響「……会いに行こう、セレナちゃん」

セレナ「え……?」

響「今はマリアさんと逸れちゃってるけど、マリアさんも私と同じようにこの世界の何処かにいる筈だよ……だから、私と一緒にマリアさんを探しに行こうよ!♪」

セレナ「立花さん……ありがとうございます!」


セレナは響の言葉に対して、涙を流しながらも笑顔で答えるのだった。


ガブモン「セレナ、良かったね。お姉さんを知ってる人に会えて♪」

セレナ「うん……改めてよろしくお願いします、立花さん♪」

響「うん! こちらこそよろしくね、セレナちゃん!♪」

ガブモン「セレナが響達と一緒に行くなら、俺も一緒に行くよ。俺はセレナのパートナーデジモンだしね♪」

アグニモン「ああ、よろしくなガブモン。仲間が増えて嬉しいぜ♪」


新たな仲間が増えたことに喜ぶ響とセレナ達。

そこへ……


ハックモン「ええと、喜んでいるところに水を差して悪いんだが……この子をカプセルから出すのに協力してくれないか……?」


ハックモンが申し訳無さそうに話しかけて来た。


響・アグニモン『え?』

セレナ・ガブモン『あ! ご、ごめん(なさい)!』


取り敢えず響やセレナ達が銀髪の少年が入っているカプセルの前に集まる。


響「この子、何でカプセルの中に入れられてるの?」

セレナ「私達にもわからないんです。この子、ハックモンのパートナーなんですけど、ハックモンや私達が来た時には既にこうだったので……」

響「そっか……取り敢えず、この子をカプセルから出すね。皆は少し離れてて」

アグニモン「響、どうするつもりだ?」

響「まあ、見てて♪」


ウインクしてそう答える響に疑問符を浮かべながらも、セレナやアグニモン達はカプセルから距離を取った。

それを確認した響は……カプセルを前に拳を構えた。


セレナ・ガブモン『え?』

ハックモン「お、おい、何をする気だ!?」

アグニモン「ちょ、ちょっと待て、響! お前、まさか……!」


拳を構える響に嫌な予感を感じるアグニモン達を他所に……


響「はあああ……とりゃああああああっ!!」


響はカプセルを拳で叩き割ると言うとんでもないことを仕出かすのだった(苦笑)


セレナ・ガブモン『ええええええっ!?』

アグニモン「やっぱりかーーーーーー!!!」

ハックモン「うおおおおいっ!? 何やってんだーーーー!!?」


響の行動にセレナとガブモンは驚きの声を上げ、アグニモンはやっぱりかと嘆き、ハックモンは激しくツッコミを入れるのだった。

そしてカプセルを叩き割った響は、カプセルから溢れ出る液体を物ともせずに前へと進み……


響「うおりゃああああっ!!」


カプセルの中にいた銀髪の少年を抱き寄せ、繋がれていたケーブルを引き千切りながら強引に外へと引き摺り出すと、即座にカプセルから離れた。

そして、銀髪の少年が入っていたカプセルは小さな爆発を起こして大破するのだった。


響「ふう〜、間一髪だったなぁ……」


響は冷や汗を掻きながら、自身の腕の中にいる銀髪の少年を見ると……


「スー……スー……スー……」

響「良かった……眠ってるだけみたいだね♪」


寝息が聞こえ、寝ているだけであることに響は安堵の笑みを浮かべる。

そんな響の元にアグニモン達が駆け寄る。


セレナ「立花さん!」

ガブモン「大丈夫!?」

ハックモン「まったく、とんでもない無茶をする!」

アグニモン「怪我は無いか、響!?」

響「うん、私もこの子もへいきへっちゃらだよ!♪」

アグニモン「ったく、本当に危なかっしいパートナーだよ。まあ……それも響らしいけどな」


アグニモンは危なかっしいパートナーである響に呆れながらも、響らしいと苦笑するのだった。


セレナ「ところで、さっきから気になってたんですけど……立花さんが纏っているのはシンフォギアですか?」

響「うん、そうだよ。ガングニールって言って、マリアさんから託されたギアなんだ♪」

セレナ「マリア姉さんからですか?」

響「うん。そして、マリアさんはセレナちゃんのギアーーアガートラームを使いこなそうと頑張ってるよ♪」

セレナ「マリア姉さんが私のアガートラームを……見てみたいです!♪」

響「あはは、1日でも早くマリアさんと合流出来る様に頑張らないとね♪」

セレナ「はい!♪」


響とセレナがそう盛り上がる中……


アグニモン「さてと、カプセルの中にいた子供は響の強引な手段で助け出せたけど……この子のことはどうするんだ、響?」

響「そうだね、出来ることなら一緒に連れて行きたいけど……どうかな、ハックモン? 私達と一緒に来ない?」

ハックモン「そうだな……俺もこの子を助け出した後のことは特に考えて無かったし、行く宛も無いからな……御言葉に甘えて、同行させて貰うとしよう」

アグニモン「そうか。改めてよろしくな、ハックモン♪」

ハックモン「ああ、こちらこそよろしく頼む♪」


ハックモンも響やセレナ達と行動を共にすることになり、響達は新たな仲間を笑顔で歓迎するのだった。


アグニモン「あ、そうだ。セレナ達はアンドロモンって言う完全体のサイボーグ型デジモンを見なかったか? 俺と響はそのデジモンを探してここへ来たんだ」

セレナ「私はガブモンやハックモン、アグニモン以外のデジモンは見てないですけど、ガブモンはどう?」

ガブモン「俺も見てないな。ハックモンはどうだい?」

ハックモン「悪いが、俺も見てないな。ここを襲って来た奴の中にサイボーグ型デジモンは疎か、完全体はいなかったからな」

響「そっか……アグニモン、これ以上手掛かりを得られそうに無いし、レオモンと合流しようか」

アグニモン「そうだな、この部屋から先は進めそうに無いみたいだからな」

セレナ「レオモン?」

ガブモン「成熟期の中でもトップクラスの実力者で、正義感溢れる勇者のデジモンだよ♪」

響「レオモンは私とアグニモンが協力してるレジスタンスのリーダーで、私達が探してるアンドロモンもレジスタンスのメンバーなんだ♪」

セレナ「凄いデジモンなんですね♪」

ハックモン「なるほど……レオモン率いるレジスタンスはムゲンマウンテンの主である暗黒デジモンーーデビモンに敗退し、その戦いの中でレオモンとアンドロモンは行方不明になったと風の噂で聞いたことはあったが……」

アグニモン「まあ、お前達も俺達と同じようにこれからレオモン達レジスタンスの世話になるし、その辺の詳しい経緯を移動しながら教えるよ」

ハックモン「ああ、頼む」

響「それじゃあ、レオモンの元に向かおう!♪」

ハックモン「あ、ちょっと待ってくれ! 少しだけ荷物の整理をしたいんだが……」

響「え? それは良いけど、時間かかりそう?」

ハックモン「いや、そんな時間はかけないさ。少しだけ待ってくれ」


ハックモンはそう言って旅の荷物であるリュックの中に……刀身の刃が潰れていて斬れ無さそうな金属製の剣、中央に空色と白銀色の2つの宝石が埋め込まれたリング、小さな竜の顔を模して彫金されたリング、そして白銀色をベースに中央の液晶周りの装飾が橙色と言うカラーリングをした響が持つのと同型のデジヴァイスを仕舞うのだった。


ハックモン「よし。すまない、待たせたな」

アグニモン「なあ、今入れた物の中にデジヴァイスが無かったか?」

ハックモン「ああ。ここに来る前に置かれていたんだ」

響「へえ〜」

セレナ「あの、デジヴァイスって?」

響「私も詳しくは知らないけど、パートナーデジモンとの相棒の証みたいなもんなんだって。セレナちゃんは持って無いの?」

セレナ「私は……あ、ありました」


セレナはそう言って、スカートのポケットからベースの色が白銀色で中央の液晶周りの装飾が白色であるデジヴァイスを取り出すのだった。


セレナ「これが私とガブモンがパートナーである証なんですね」

響「うん、そうだよ。しかも、デジヴァイスの力でパートナーデジモンは進化できるんだよ♪」

セレナ「そうなんですか!?」

アグニモン「まあ、それも含めて歩きながら説明するよ。取り敢えず、移動しようぜ」

ガブモン「うん、そうだね」

ハックモン「了解だ」

響「それじゃあ、今度こそレオモンの元へレッツゴー!♪」

セレナ「はい!♪」


響達はレオモンと合流すべく、部屋を後にするのだった……
















一方、響達と反対の道を進んだレオモンは……


?「スパイラルソード!!」

レオモン「くっ! はあっ!」


進んだ先にいたあるデジモンと戦闘になっており、そのデジモンが放った技を獅子王丸で斬り裂いて掻き消した。

レオモンが対峙しているそのデジモンは……


レオモン「嫌な予感とは当たってしまうものだ。まさか、お前までもがデビモンの黒い歯車で操られてしまうとはな……アンドロモン!」

?→アンドロモン「レオモン、排除スル!」


デビモンの黒い歯車によって凶暴化した、レオモンや響達が探していた完全体のサイボーグ型デジモンーーアンドロモンであった。

暴走する完全体(アンドロモン)の脅威がレオモン、そして響達に襲い掛かろうとしていた……


To Be Continue…… 
 

 
後書き
本当はアンドロモン戦まで書こうと思いましたが、さらに長くなりそうなので次回に回します(^◇^;)

次回も応援よろしくお願いします^_^ 
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