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夢幻水滸伝

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第百八十二話 枢軸の神具その三

「力は山を抜き気は世を覆うでな」
「僕項羽も好きやで」
 難波は施にも笑って応えた、白い見事な歯が見えている。
「あの人もな」
「自分めっちゃ強い人が好きか」
「武芸者がな」
 その彼等がというのだ。
「好きやねん」
「そやねんな」
「そういうことや」
「そして私は」 
 ラクシュミーが笑って言ってきた。
「ソーマの杯とアバドン、マハーシータヴァティーのネックレスの三つで」
「一つキリスト教が入ってるな」
「インドにもキリスト教があるたい」
「ああ、入ってきてたな」
「それでとよ」 
 中里に笑顔で話した。
「私はアバドンも使えるたい」
「そやな、それでソーマの杯は知力を上げて」
「後の二つは武器とよ」
「そうやな」
「虫と疫病か」 
 メルヴィルは鋭い顔で述べた。
「その二つが武器か」
「そして虫は情報収集も出来るとよ」
「何処でも入られるからやな」
「そうたい」
「そういうことやな」
「自分は情報収集担当やしな」
 トウェインも言ってきた。
「それでやな」
「虫を使ってするとよ」
「そやな」
「そういうことたい」
「武器であり情報収集も行う」
「そういうこととよ、乞食という職業は凄かとよ」
 ラクシュミーは笑って話した。
「中々」
「誰も気にせんという能力があったな」
 中里はこのことを指摘した。
「そこにおっても」
「そうたい、そして」
「それを利用してやな」
「情報収集をするとよ」
「そやな」
「そっちがわかっているから言うたい」
「そやな」
 そのことは中里もわかった。
「やっぱり」
「そうたい」
「それでわしは」
 今度はチャンダルが言ってきた。
「ガネーシャの蓮、サラスの琵琶、アムリタの三つたい」
「全部戦のものやないな」
「蓮は人を魅了して琵琶を鳴らして場を自分のものばして」
「アムリアは知力と政治力を上げてくれるな」
「そうたい」
「自分は交渉人やからな」
 芥川はチャンダルの職業のことを話した。
「戦うよりもやな」
「そっちの神具とよ、ただわしは」
「いざとなればやな」
「戦うたい」
「そやな」
「そこはカマンダとは違うとよ」
 アフリカの交渉人である彼とはというのだ。
「同じ交渉人でも」
「私はサプールですから」
 カマンダは礼儀正しく答えた。
「ですから」
「だからたいな」
「サプールは戦いません」
「それが身上たいな」
「そうです、ですから戦闘には加わりません」
「術ば使えても」
「左様です」
「それも道たいな」
「そう思って頂ければ何よりです」
「おいは武器と治安能力を上げる神具のパラシュマーナの斧にたい」
 サーヘニーが言ってきた。 
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