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夢幻水滸伝

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第百八十一話 世界を脅かすものその十一

「いいものと思いますが」
「そうそう、少しずつでもね」
「むしろ恋愛の甘さも切なさも知りつつ」
「そのうえでだね」
「進めていけばいいかと」
「いきなり入籍、式、初夜とかね」
「急がなくていいかと」 
 エカチェリーナはお好み焼き、海老玉を食べながら述べた。
「別に」
「僕もそう思うよ」
「どうも最近恋愛に早急な方が多いですわ」
「気長にしていってもいいよ」
「全くですわ」
「そら無理や」
 リーはモンゴメリーとエカチェリーナにこう返した。
「どの国も恋愛はもうどんどん行くっていうな」
「そうした考えのお国柄ですの」
「そや、まあシンガポールは恋愛も厳しいけどな」
「お国柄ですわね」
「けれど他の国は」
「恋愛においては」
「もうどんどんという国が多いわ」
 こう言うのだった。
「モンゴルだけやなくて」
「というかカナダとかロシアって寒くて雪が多いから室内におること多いから」
 インペルはモンゴメリ達の国のことから話した。
「そうゆっくりと考えるんやろ」
「カナダ人は気が長いよ」
「ロシア人もですわ」
 二人も否定せずに答えた。
「そのことは自覚していますわ」
「そうした国民性だよ」
「そやからそう言うんやろな、我が国なんて」
 インペルは今度は自分の祖国アルゼンチンのことを話した。
「もうそれこそな」
「恋愛は積極的なんだね」
「そや、タンゴの国やしな」 
「寒くなくて雪も多くないから」
「南の方は寒いけどな」
 南極圏に近いからだ、アルゼンチンそして隣国のチリは縦に長い国であり南部はそうなっているのである。
「けどな」
「それでもだね」
「おおむね暖かいからな」
 そうした気候の国だというのだ。
「あちらの世界でも」
「それでだね」
「恋愛もな」
「気長にじゃなくて」
「積極的や」
「そういうことだね」
「まああたいとしては碧ちゃんのスタンス嫌いじゃないわよ」
 アレンカールは碧の顔を見つつ微笑んで話した、そうしつつフランクフルトを食べ終えて今度は唐揚げに向かっている。
「積極的なのはね」
「そうじゃのう」
「ラテンって感じでね」
「攻めて攻めてじゃな」
「そこで芥川ちゃん一筋なのは余計にええわ」
「というか」
 シェリルはきつねうどんを食べつつ言った。
「芥川ちゃん別に嫌じゃないわね」
「それは言うてる通りや」
 芥川も否定しない。
「ずっとな」
「もうそれやったら」
「入籍もかいな」
「今してもええのに」
「そやから大学を出てな、出てへんでも就職してな」
 芥川はまた将来のことを話した。
「そしてな」
「それからやの」
「話はな」
 まさにというのだ。
「というか肉食過ぎるやろ」
「肉食がわらわの生き様じゃけえな」 
 碧は笑って述べた。
「そこはどんどんじゃけえ」
「やれやれやな」
「まあ婿殿がそう言うならわらわも待つけえ」
「就職までやな」
「入籍は出来るけえ」
「いや、わかってへんやろ自分」
「わかってるけえ、式は就職してからにして」
 そしてというのだ。 
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