夢幻水滸伝
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第百七十六話 スナックコーナーの前でその五
「何といっても」
「ああ、暴力教師がおる様なとこはな」
「入ってもですね」
「意味はないからな」
それでというのだ。
「そうしたとこは入らんでな」
「ええ部活に入るもんですね」
「絶対にな、暴力教師なんてな」
こうした存在のこともだ、中里は話した。
「もうやりたい放題やからな」
「暴力振るい放題ですね」
「そや」
「生徒に対しても」
「もう殴って蹴って罵ってな」
そうした暴力の限りを尽くしてというのだ。
「大抵お咎めなしや」
「酷いことですね」
「そやからな」
「そうした教師が顧問の部活はですね」
「行うものが三度の飯より好きでないとな」
そこまで好きでないと、というのだ。
「入らんことや」
「暴力を受けるだけですね」
「そや」
まさにというのだ。
「そうなるからな」
「さもないと殴られ損ですか」
「これが表に中々出んからな」
それが日本の教育の実態だ、教師が起こす事件は他の職業よりも遥かに高い確率の様だが表沙汰になるのは氷山の一角なのだ。
「泣き寝入りやからな」
「日本の学校は酷いですね」
「セクハラもあるやろしな」
教師のそれがだ。
「ほんまそこは気をつけるんや」
「わかりました」
「私等の学校はちゃいますね」
セーラはこのことを問うた、南洋の者らしく黒い肌に黒い目だ、黒い目ははっきりとした感じで黒目がちだ、縮れ気味の髪の毛を後ろで束ねている。背は一五〇程でお椀の様な胸に発育のいい腰で白地に花柄のワンピースの水着を着ている。
「八条学園は」
「そういう教師は公立に多くてな」
「私立はですね」
「普通に面接で落ちるし」
採用試験の時のそれでというのだ。
「私立は公務員やないからな」
「ああ、公立の先生は公務員ですね」
「国立もな」
こちらもというのだ。
「これは大学教授でもや」
「そうなんですね」
「公務員はそうそうなことでクビにならんからな」
その為にというのだ。
「公立の教師は問題起こしてもや」
「中々クビにならへんのですね」
「しかも公立の学校は日教組が幅を利かせてるしな」
日本教職員組合、口では平和を謳っているがその実態は北朝鮮の教育を理想と言う様な組織であり極左組織としても知られている。
「余計にな」
「問題のある教師が残るんですね」
「ああ、そうなってるわ」
「とんでもないことですね」
「実際な、しかし自分の食べてるもんは」
「きし麺です」
見ればセーラはそれを食べていた。
「それのきつねです」
「きつねのきし麺やな」
「そうです」
「それも美味しいやろ」
「はい、かなり。日本に来てから食べましたけど」
そのきし麺をというのだ。
「関西におってもです」
「きし麺好きか」
「相当に。あとフェットチーネも好きです」
パスタであるこちらもというのだ。
「そちらも」
「幅の広い麺好きか」
「そうなんです、あと私はクラスは二年B組で」
セーラは自分の話もした。
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