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夢幻水滸伝

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第百七十六話 スナックコーナーの前でその一

                第百七十六話  スナックコーナーの前で
 中里達はもうカナダや台湾、北極上空そして地下世界の面々が集まっているところにいた。そこはスナックコーナーだったが。
 芥川は周りを見回してから言った。
「今はおらんな」
「碧ちゃんやな」
「あの娘おらんな」
「まだ着替えてるんちゃうか?」
 中里はその芥川にこう返した。
「というかな」
「警戒し過ぎやっていうんやな」
「そや」
 まさにそれだというのだ。
「幾ら何でも」
「そう言うけどな」
「あのアタックには敵わんか」
「こっちにも心の準備があるやろ」
 男の方にもというのだ。
「それでや」
「碧ちゃんにはか」
「正直困る、それでや」 
「警戒してるか」
「そういうことはちゃんと手順を踏んでな」
 そのうえでというのだ。
「進めていくもんで」
「いきなり婚礼挙げて夜ってのはやな」
「いきなり過ぎるやろ」
「それでどうかっていうんやな」
「そういうことや。どうせ物凄い派手な水着で出て来るやろが」
 碧のその性格から考えての言葉だ。
「それでもな」
「警戒してか」
「出て来ていきなり仕掛けられても対応できる様にしてる」
「そういうことやな」
「そや、ほんまにな」
 実際にというのだ。
「そやから周りを見回したけどな」
「今んとこおらんな」
「ほっとしてるわ」
「といいますか」
 アジア系とラテン系が入った感じの黒髪が長くアジア系の肌の質だがやや色が黒いデオリンダが言ってきた、眉は奇麗で黒い目ははっきりしている。一五〇センチ程の背でメリハリの効いたボディをダークグレーのビキニで覆っている。
「そうしたお話を抜きにして」
「今ややな」
「食べましょう、いか焼きでも」
「いかの姿焼きやな」
 中里はデオリンダが持っているそれを見て言った、タレの色が付いている。
「それやな」
「ああ、こっちは姿焼きで」
「生地使ってるのもある」
「そうでしたね」
「そや、それで自分の自己紹介は」
「はい、商業科の一年D組で」
 デオリンダは即刻それに入った。
「陶芸部です」
「部活はそっちか」
「マカオというか中華圏でも陶原してますし」
「それでやな」
「私も来日前から興味がありまして」
「やってるんやな」
「日本の陶芸もええですね」 
 デオリンダは中里に笑って話した。
「色々勉強させてもらってます」
「そうなんやな」
「はい、これからも続けていきたいです」
 陶芸、それをというのだ。
「ずっと」
「陶芸はええ土が必要ですが」
「日本にはその土がある」
「それがええかと」
 実際にというのだ。
「ほんまに」
「というか日本ってええ国過ぎます」
 ダイアナはこう言った、日に焼けた褐色の肌でアジア系の童顔の顔立ちで黒い目が大きい。黒髪を下ろしていて一五〇あるかないかの背で胸はわりかしある方だ。上下共ピンクのビキニだ。 
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