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八条学園騒動記

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第五百九十話 凶悪犯だった警官達その五

「怒るよ」
「やっぱり殆どの人が勧善懲悪が好きだね」
「吐き気を催す邪悪って言葉があるよね」
 ジョルジュはこの時代にも残っているこの言葉も話に出した。
「とんでもなく悪い奴への言葉で」
「あるね」
「その上の言葉もあるけれど」
「最もドス黒い悪だね」
「うん、どっちにしろこうした言葉がつくとね」
 そのキャラにというのだ。
「死亡フラグだから」
「大抵死ぬってことだね」
「さもないとお話が収まらないから」
「読者さん達も納得しなしね」
「そして普通の作者さんならね」
 創り手側もというのだ。
「そんな胸糞の悪いキャラはね」
「報いを受けさせないと気が済まないね」
「そうだよ、だからそんな悪党高笑いの展開はね」
「大抵の人はしないね」
「シェークスピアだとヤーゴとかリチャード三世が笑って終わるんだよ」
「ああ、それ若しアレンジしてしたら」
 ジミーは冷めた声で述べた、表情もそうなっている。
「誰も観ないね」
「それだけでね」
「何処が面白いってなるよ」
「リチャード三世にしてもね」
「悪党でその悪事もお話の見どころだけれど」
 それでもというのだ。
「史実でも最後はああだったし」
「無残な結末だったね」
「それだからこそね」
「皆納得するね」
「悪党が最後はやっつけられてね」
 つまり報いを受けてというのだ。
「それでだよ」
「フォルスタッフ卿もあの企みが成功したら」
「成人漫画の展開だよ」
「所謂ネトラレ展開だね」
「これ実際にしたら訴えられるしね」
「社会的な信頼も失うね」
「誰がしてもね」
 それこそというのだ。
「ワーグナーだって散々叩かれたし」
「ああ、あの人弟子の奥さん取ってるね」
「恩人の奥さんと不倫してね」
「無茶苦茶やってたね」
「だから当時から批判受けていたよ」
 少なくとも人間として評価する人は極めて少なかった、女癖の悪さに加えて浪費家で尊大で自作自演めいたことも行い図々しくかつ反ユダヤ主義者でもあったからだ。
「無茶苦茶ね」
「そりゃ受けるよね」
「人の恋人とか奥さん取るとか」
「普通の作品で万々歳となったら」
「現実でもね」
「それはないね」
 ジミーもそれはと頷いた。
「本当に」
「成人漫画とかゲームはあればね」
「特殊な世界だね」
「もうああいう世界だからこそね」
 そうしたことに主点がある作品世界だからだというのだ。
「成り立つんだよ」
「現実にはないね」
「殆ど麻薬中毒みたいになってるね」
「麻薬と一緒ってことだね」
「ああした作品のそうしたことはね」
「麻薬中毒になったら」 
 どうなるかとだ、ジミーは述べた。
「もう末路はね」
「決まってるよね」
「廃人だよ」
「それか中毒で死ぬか」
「よくて逮捕だよ」
 そうして地位も名声も失うというのだ、勿論信頼も評判もだ。 
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