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八条学園騒動記

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第五百八十九話 シェークスピア劇の本来の姿その一

               シェークスピア劇の本来の姿
 タムタムは本来は喫茶店の方にいるが劇の手伝いもしていた、二年S1組はクラス全員が両方しているのだ。
 それでだ、今は劇の方に来て用意を手伝っていた。そこでだった。
 ふとだ、周りを見て言った。
「俺が手伝う必要もないだろ」
「順調だからだね」
 ルシエンが応えた。
「見たところ」
「ああ、助っ人して呼ばれたが」
 それでもというのだ。
「そんなにな」
「いや、それがね」
「忙しいか」
「そろそろクライマックスだから」
 それでというのだ。
「急いで後片付けしないといけないから」
「それでか」
「タムタムにも来てもらったんだよ」
「そうだったか」
「そう、それでね」
 ルシエンはさらに話した。
「舞台が終わったら」
「一気になおすか」
「舞台をね、もうすぐに次のクラスの劇だから」
「だからか」
「もうね」
「終わったらすぐにか」
「今日の上演は終わりで」
 そしてというのだ。
「また明日でね」
「明日に備えてか」
「明日またすぐに上演出来る様にもね」
 その様にもというのだ。
「しないといけないから」
「俺も呼ばれたか」
「他にも何人かね」
「そうだったか」
「そしてね」
「その時が来ればか」
「頼むよ」
 ルシエンの今の言葉は真剣なものだった。
「一気にやらないといけないから」
「一気か」
「タムタム以外にもね」
 ルシエンはさらに話した。
「助っ人呼んでるし」
「俺以外にもか」
「フランツにもね」
「あいつ今は野球部の方にいるがな」
「喫茶店にいたね」
「そして今はな」
 フランツ、彼はというのだ。
「野球部の出店にいる」
「確かフランクフルト屋さんだね」
「野球部が順番で焼いていてな」
「お店にいるから」
「だからあいつが今順番だったが」
「丁度それが終わるらしいから」
 それでというのだ。
「助っ人に来てもらうよ」
「そうか、あいつもか」
「フランツも体力あるからね」
 その体力を買ってとだ、ルシエンはタムタムに話した。話をしつつ彼はもう作業をはじめている。中々手早い動きだ。
「だからね」
「呼んだか」
「そうしたんだ、正直猫の手も借りたいから」
 そうした状況だからだというのだ。
「もう少しでもね」
「頼りになる奴は呼んだか」
「有り難いことにうちのクラス大抵頼りになるし」
「それでか」
「もうこれはという人にね」
 クラスメイト達の中でだ。 
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