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ソードアート・オンライン∼もう一人の英雄∼

作者:狼 アサ
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十六話 戦い①

 
前書き
更新遅くなって申し訳ありません。
今回だけじゃあ書ききれないため、二部制に初めて挑戦してみました。
どうぞ生暖かい目で見てください。
それでは本編、どうぞ! 

 

四角く切り取ったような光の中へと足を踏み入れると、そこには観客がいっぱいいっぱいに詰まっていた。
対戦相手の方は……と辺りを見回すと、そこには二人の少女がいた。
しかも、両方知っている。
「あっ!ロアさんですわ!今日は、お相手お願いいたしますわ」
そう言ってニッコリ微笑む金髪のツインテール少女。絵に描いたようなお嬢様みたいな女の子。だけど装備は両手斧。
「勝つから。絶対負けない」
そう強気な言葉を投げかけた銀髪ショートカットの少女。なんとなく雰囲気がアクにいている女の子。装備は(エス)(トック)
二人の名前はユラとトア。
金髪ツインテの方がユラ。銀髪ショートがトア。
二人は血盟騎士団の前線ではないものの中層プレイヤーの憧れとなっている。
丁度二人合わせて僕とおんなじくらいのレベルだが!
二人共、レベルが技術に追いついてない。
もっと熱心にレベリングしてたら最前線も夢ではなかったと思う。
「よろしく。でも、僕も負けるつもりはないからね」
微笑んで僕が言うがまあ、今できる限りの強がりだ。
正直、本気を出しても勝てるかどうかわからない。
だけど、今の僕には勝たなくちゃいけない理由がある。

絶対に勝つ!

メニューウインドウを出し、デュエルメッセージを飛ばす。
相手からの承諾はもちろん受諾。オプションはキリトと同じく初撃決着モード。
カウントダウンが始まる。
僕は頭の中でネオと作戦の確認をする。

『相手は二人です。一人は両手斧、もう一人はエストック……ですか。なるほど。貴方がいつもと違う防具の訳が分かりました』
うん。二人の場合、連係プレイが得意だからね。
『なるほど。では、あらかじめ考えておいた策にあまり修正は無いようですね』
うん。これで多分勝てる!
『相手がなにか特殊な事しなければ、ですけどね』
……ああ、ん、まぁ、そうだね、うん。
『…………』
あ、相手にされなくなった。

とにかく、今は目の前のことに集中せねば。
今回僕は、《英雄の力》を使うことは出来ない。というより不可能なんだ。
《英雄の力》は本来守りたい者がピンチの時にしか発動しない。
つまり今回はユニークスキル無しで戦わなければいけない。
=大ピンチ!

まあ、なんかの拍子に《英雄の力》が使えたらいいのに。
そんなことを願っている間にもカウントはどんどん進んでいく。
あと、3、2、1……DUEL!

「シッ!」
鋭く息を吐き、勢いよく飛び込んで、先制したのはトアだった。
やっぱり防御力とかを捨てて素早さにほぼ全振りしているからか、速い。
だけど、やっぱりレベル差が大きいから、僕はトアの速さを見切ることが出来る。

ガキィィィィン……

金属音が鳴る。
トアのエストックを僕の剣で防いでいる。
その時後ろから、とたとたとたと走ってくる音がする。
ユラだ。
エストックを弾き、後ろからの攻撃に備える。
「やああ!」
気の抜けるような声を上げながら、上から僕を狙って落っこちてくる。
「ほっ!」
ユラの攻撃を両手剣で受け止め、そのまま薙ぎ払う。
今度は左からトアが来る。
左から懐に入られそうになったが、僕だって一応攻略組だ。
攻撃を半歩でよけ、両手剣を片手で持ち、シャープネイルを発動しようとするが、ユラの攻撃が来て、一向に攻撃をさせてもらえない。
「くそっ!」
いったん距離を置くために大きく後ろに僕は飛んだ。
着地した瞬間、トアがまた一気に距離を詰めてくる。
僕は、ステップでかわしていくが、ずっとトアは距離を詰めてきて、すごい速さで僕を追撃する。
流石にステップでは避けきれなくなってきたから、剣で対処するけど、ユラの攻撃がくるから僕のHPは徐々に減っていく。

このままじゃあ押し負ける!

そう思った時、二人はこれでいけると思ったのか、同時に攻めて来た。

よし!

僕はこれで確信した。
これは勝てると――――――――
 
 

 
後書き
ロア「こんにちは」
アク「……こんにちは」
狼「………………………こここここここここ、こんにちちちちちちちちちちは。ははははははは」
ロア「狼が壊れた!」
アク「……どうでもいい」
狼「酷くない?ねぇ、酷くない?」
アク「……怒っているから。私」
ロア「あ、あぁ~なるほど。今回久しぶりだったうえに出番が無かったからね」
アク「……狼のバカ」
狼「ぎゃふん!申し訳ございませんでした。アク様」
ロア「読者にも」
狼「大変申し訳ございませんでした」
ロア「これでよし」
アク「……心置きなくお説教が出来る」
ロア・狼「「えっ?」」

この後四時間ほどアクにお説教された狼であった。

狼「酷い!ひどいよぉ!」 
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