| 携帯サイト  | 感想  | レビュー  | 縦書きで読む [PDF/明朝]版 / [PDF/ゴシック]版 | 全話表示 | 挿絵表示しない | 誤字脱字報告する | 誤字脱字報告一覧 | 

ヘタリア学園

しおりを利用するにはログインしてください。会員登録がまだの場合はこちらから。 ページ下へ移動
 

第五百五十九話  そして時間があれば

第五百五十九話  そして時間があれば
 意外と家事が得意なオーストリアさん。けれどオーストリアさんといえばやはりお菓子です。本当に時間があれば作っていますが今日もでした。
「また今日も作ったのか」
「はい」
 ドイツに対してそのお菓子を差し出します。オーストリアさんの分もありますから一緒に食べろということでした。もうクリームを上に置いたウィンナーコーヒーまで用意してあります。
「今日はザッハトルテです」
「そうか。それにしても今日はコーヒーのクリームが凄いな」
「気付きましたか」
「ああ。これはイタリアのミルクを使ったのか?」
「いえ、デンマークのものです」
 やはりここでもこだわりを見せています。
「そこから取り寄せて作りました」
「そうか。デンマークからか」
 相変わらず手間隙かけて作っています。時間も技術もお金も趣味は惜しみません。
「そしてこれを食べ終わったらです」
「今度は何だ?」
「歌劇の用意をしてあります」
 オーストリアさんはただお菓子で有名なだけではありません。音楽でも凄く有名な人です。何しろオーストリアさんのお家は今でも音楽の中心とさえ言われている程ですから。
「それを観ましょう」
「作品は何だ?」
「モーツァルトです。如何ですか?」
「そうだな。ではよかったら」
 実はドイツもオペラ好きだったりします。ザッハトルテとウィンナーコーヒーを楽しみながら歌劇のことを思うのでありました。


第五百五十九話   完


                                     2009・1・6
 
ページ上へ戻る
ツイートする
 

全て感想を見る:感想一覧