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新オズのオジョ

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第三幕その八

「最後にドロシーと皆でパーティーをしたわ」
「そうでしたね、都で」
「狐の国の王様も呼んでね」
 こう神宝にお話します。
「そうしたわ」
「そうでしたね」
「楽しいパーティーだったわ」
 オズマは神宝に笑顔でお話しました。
「本当にね」
「だからよく覚えていますか」
「そうよ、それで狐さんの国は今もあちらにあって」
 そしてというのです。
「今じゃオズの国の結構な場所にね」
「狐さんの村や集落があるんですね」
「ここみたいにね」
「狐といっても色々だね」
 長老さんはまた言いました。
「わし等みたいな中国系の狐もいればね」
「日系やアメリカ系の狐もいますね」
「ロシア系も他の欧州のルーツの狐もだよ」
 彼等もというのです。
「色々いるよ、そしてね」
「そして?」
「ホッキョクギツネもいるよ」
 この種類の狐もというのです。
「オズの国には」
「あの夏は青灰色、冬は真っ白の毛になる」
「彼等もね」
「へえ、あの狐もなんだ」
「体色も色々だね」
 狐の毛の色もというのです。
「わし等は俗に言う狐色だったり赤だったりするがね」
「金色の毛の狐はいないの?」 
 ボタンは長老さんに尋ねました。
「そうした狐さんは」
「それはもう九尾の狐さんだね」
「あの凄い力を持っているっていう」
「オズの国にもいるけれどね」
「あの狐さんだけなんだ」
「そうだよ」
 オズの国にいる金色の毛の狐はというのです。
「わし等の間ではいないよ」
「そうなんだね」
 ボタンは白菜と帆立貝のクリーム煮を食べつつ応えました。
「金色の毛の狐は」
「そうなんだよ」
 長老さんはチンジャオロースを食べつつ答えました。
「オズの国でもね」
「金髪みたいにはいかないんだ」
「うん、ただ化けることは出来るよ」
 それは可能だというのです。
「毛の色を変えることもね」
「それは出来るんだ」
「そうだよ」
「そのこともわかったよ」
「というか狐といってもね」 
 オジョはしみじみとです、豚肉の唐揚げを食べながら言いました。
「本当に色々だね」
「オズの国にしても」
「うん、そのことがわかるよ」
「今こうしてわし等と話をしていると」
「本当にね、そして中国では狐のお話が多いんだね」
「あと中国では狐に試験があるのだよ」
 長老さんはオジョにこのお話もしました。
「実は」
「そうなんだ」
「そして試験に合格すれば」 
 それでというのです。
「狐の階級が上がっていくのだよ」
「階級が?」
「妖力の強さのそれがね」
「科挙ってありまして」
 神宝がオジョにお話しました。
「昔の中国には」
「それが試験だね」
「こちらは人の試験で合格すれば偉い人になれたんです」
「それが狐さん達にもあるんだ」
「それで試験に合格していけば」
 狐さん達もというのです。 
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