ドリトル先生と牛女
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第二幕その十
「わからないね」
「そうだよね」
「人間でもそうだしね」
「国家でもだね」
「そうした噂を流されると困るね」
「日本はかつてイエローペーパーに色々書かれて」
そうしてというのです。
「物凄く誤解されていたしね」
「先生よくお話してるね」
「マスコミのとんでもないお話を」
「日本もだね」
「色々書かれてきたんだね」
「残虐で邪悪で世界征服を企んでいる様な」
そうしたというのです。
「ことを散々書かれてね」
「誤解されていたんだ」
「そうだったんだ」
「何かと」
「ハーストという出版社が行っていて」
それでというのです。
「それでね」
「ううん、酷いお話だね」
「そんなことを書いたマスコミは許したらいけないね」
「それって絶対に許されないことだよ」
「人としてね」
「そして企業としてもね」
「日本でも多くの普通の新聞社や出版社が平気でするしね」
日本においてもというのです。
「だからね」
「問題だね」
「そうしたことで実害が出たら」
「そうなったら」
「それで傷付いたり誤解される被害者が出たら」
「しかもね」
先生は眉を曇らせてさらにお話しました。
「マスコミは責任を取らないからね」
「嘘吐き放題ね」
「書き放題」
「もうやりたい放題」
「被害者が出ても」
「妖怪でもそれで迷惑していたら」
それならというのです。
「よくないね」
「噂は慎んだ方がいいね」
「そうした場合もあるわね」
「悪い噂は流さない」
「それに限るね」
「噂は噂だよ」
それに過ぎないというのです。
「問題はその真実を確かめる」
「そのことが大事ね」
「真偽を確かめる」
「噂については」
「じっくりと」
「災害が起こった時は特に出るけれど」
その噂がでる。
「何といってもね」
「大事なことは確かめる」
「それも冷静にだね」
「そして偽なら否定する」
「そうすべきだね」
「イギリスではゴシップが好まれるけれど」
先生の生まれたお国ではです、イギリスではこうした話題が好きな人が多くてよくお話されるのです。
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