海で犬を助けて
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第一章
海で犬を助けて
この時中田陸は上機嫌だった、それは何故かというと。
彼女の在宅ワークをしている高橋桜と一緒に海に来ているからだ、その桜が。
一六四程の背でまえにっでた形のいいしかも大きな胸とくびれたウエスト、引き締まった見事な腰と長い手足のスタイルを露出の多いピンクのビキニで包んでいたのだ。
茶色の腰まである波がかった髪の毛を左右で括ってまとめていて顔立ちは二十四歳にしてはまだあどけなく優しい感じだ。陸は桜のその顔も好きだったが。
スタイルも好きで満足していた、それで本来はっきりっとしていてやや強い光を放つ目を持っている顔もにやけさせていた。面長で黒髪をショートにしていて背は一七三位ですらりとしたスタイルだ。
「俺今こう思ってるよ」
「どう思ってるの?」
「我が生涯に一片の悔いなしってね」
某世紀末覇者の最後の言葉を出した。
「そうね」
「陸君、それ死亡フラグじゃないの?」
「あれっ、そうか?」
「だってその台詞の後でそれ言った人死ぬのよね」
「漫画界に残る立派な最期だったな」
「だったらね」
それならというのだ。
「もうね」
「いや、誰だってネタとかでさ」
「言う台詞なの」
「だからいいだろ」
今言ってもというのだ。
「別にね」
「だといいけれど」
「本当に俺今そうした気持ちなんだよ」
そのにへらとなった表情で話した。
「生きていてよかったって思って」
「一片の悔いなしなのね」
「雷は落とせないけれどな」
その世紀末覇者の様にというのだ。
「それでもな」
「そこまで嬉しいの」
「桜と海に来られて」
こう言うのだった。
「本当にな」
「私となのね」
「ああ、じゃあ後で泳ぐか」
「日焼け止めクリーム塗って準備体操してね」
「そうそう、泳ぐ前は準備体操しないとな」
「それで身体ほぐして温めないとね」
そうしなければというのだ。
「危ないから」
「だからだな」
「準備体操もしっかりとしてね」
「泳ぐか」
「そうしましょう」
二人で楽しく話してだった、実際に二人共日焼け止めクリームを塗ってそのうえで準備倒そう茂してだった。
泳ぎに行こうとするとビーチにいた柄の悪い三人組に言われた。
「お二人さん見せつけるねえ」
「いいねえ、カップルは」
「俺達なんて男だけだからな」
ビーチの上にビニールを敷いてその上にそれぞれ座ってそうして焼きそばやイカ焼きやフランクフルトを食べつつ缶ビールを飲んでいる。
「こうして飲んで食うだけだよ」
「やっかみながらな」
「これはこれで楽しいけれどな」
「ってお前等確か」
陸はその三人、金髪と茶髪とオールバックの彼等を見て言った。それぞれの顔を。
「バスケ部の壇と石川と田中か?」
「ってお前中田?」
「水泳部の中田か」
「お前彼女出来たのか」
「ああ、お前等何してんだ」
三人も陸を見て言ってきて陸もこう返した。
「ここで」
「だからやっかみながら海で飲み食いに来てんだよ」
「リア充爆発しろって思いながらな」
「折角の休日だしな」
「お前等二十四になって何やってんだよ」
陸はビールを飲んで焼きそば等を食べつつ自分に話す三人に言った。
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