| 携帯サイト  | 感想  | レビュー  | 縦書きで読む [PDF/明朝]版 / [PDF/ゴシック]版 | 全話表示 | 挿絵表示しない | 誤字脱字報告する | 誤字脱字報告一覧 | 

新オズのつぎはぎ娘

しおりを利用するにはログインしてください。会員登録がまだの場合はこちらから。 ページ下へ移動
 

第八幕その四

「ないわ」
「そうだよね」
「本当に一度もね」
「いいミノタウロスなら」
 それならとです、つぎはぎ娘がここで言いました。
「会ってみたいわね」
「これから会えるわ、そしてね」
「楽しくお話が出来るの」
「あと迷宮も楽しめるわ」   
 ドロシーはこちらのお話もしました。
「それも出来るわ」
「今話したわね」
「そう、さっきは迷路って言ったけれど」
「正しく言うと迷宮なのね」
「そこに行くことも出来るわ」
「そうなのね」
「神話のミノタウロスは迷宮の中にいたの」
 このこともお話するのでした。
「そこに閉じ込められていたの」
「人を襲って食べるから」
「そう、外に出ない様にね」
「迷宮に閉じ込めていたのね」
「それで時々生贄を入れてね」
「ミノタウロスは生贄を襲って食べていたのね」
「そう神話にはあるわ」
 ドロシーはつぎはぎ娘にお話します。
「私が読んだそれではね」
「成程ね、あたしは何も食べないからわからないけれど」 
 つぎはぎ娘はドロシーのお話をここまで聞いてこう言いました。
「人間って美味しいのかしら」
「そんなお話は聞いたことがないわ」
「そうよね、やっぱり」
「ええ、私が見ても美味しいとは思えないわ」
「もっともあたしは味覚自体知らないけれど」
 食べる必要がないからこのことは当然のことです、このことはかかしと樵、ジャックに木挽きの馬もです。
「牛肉や鶏肉は美味しいって聞くけれど」
「人間についてはないでしょ」
「というかオズの国で人間食べた人いるの?」
「いないわね」
 ドロシーははっきりと答えました。
「あのカリダでもね」
「カリダは凶暴だけれど」
「流石にそれはしないわ」
「縄張りに入って来た人を襲うことはあっても」
「私も襲われたことがあったし」
「最初の冒険の時でしたね」
 ジョージが言ってきました。
「あの時に」
「ええ、襲われてね」
「皆の知恵で乗り切りましたね」
「それでカリダは谷に落ちたわ」
「そうなりましたね」
「ちなみにあの時のカリダは谷に落ちて反省して」
 そしてというのです。
「すっかり大人しくなったわ」
「凶暴じゃなくなったんですね」
「そうなの」
 そこは変わったというのです。
「だから出会っても安心してね」
「わかりました」
 ジョージはドロシーの言葉に頷きました。
「その時は」
「そういうことでね、ではこれからね」
「ミノタウロスのところにですね」
「行きましょう、迷宮にもね」
 こちらにもとお話してでした。
 一行は先に進みました、そしてです。
 ある川の前に来ました、するとの前に。
 黄色の革の胸当てにその下に長袖の服、ズボン、そしてブーツを身に着けた大柄な男の人がいました。その頭は黒い雄牛でした。手には物凄く大きな両刃の斧があります。
 その人を見てです、ジョージは言いました。
「貴方がミノタウロスですね」
「ミノタウロスのビルだよ」
 ミノタウロスはジョージに笑顔で答えました。 
ページ上へ戻る
ツイートする
 

全て感想を見る:感想一覧