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奏者達がやってきた

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第一話ただガチャを引いただけなのに


「・・・え?」
 
少年は今の状況が飲み込むことが出来ず酷く困惑していた。
ベットで目が覚めた彼の腕には少女が眠っており少年の腕を枕にしていてゆっくりと静かに寝息を立てていた。
状況だけを説明するだけならこれだけでだいたいは伝わるが今の彼にはそこまでに至る経緯がまったくわからなかった。可愛らしい寝息を立ててる少女は見た目でもわかる胸、白く長い髪、誰から見ても可愛いというであろう少女の正体を少年は知っているが≪それ≫だけはあり得ないことであった。
だが現実に起きている以上理解しないといけない・・・なのだが。
 
「なんでこの子は俺のベットに俺の腕を枕にして寝てるんですかね?□□□□□が」
 
少女の顔をもう一度見て名前を呟く。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
「ガアッッッデェェェム!」
 
学校の帰り、とあるファミレスの一席で叫びを上げる少年。
他の客達は一瞬驚いて視線を少年の方に向け視線を向けられた少年はすぐさま頭を下げて謝り再び席に着くく。
 
「また来なかった・・・不幸だ・・・」
 
「毎度のガチャ爆死お疲れ様、もう少し静かにして貰って良いですかねぇ」
 
テーブルにスマホを置いて頭を置いて某幻想殺し少年の使う「不幸」を言いながらぼやけ、一緒に同席していた少年をドリンクバーで持ってきたメロンソーダを飲みながら先程叫んだ少年を見ながら呟く。
 
「今月のガチャは絶対来ると思ってたのに来ないのなんで・・・乱数教・大成功教・肉球教とかいろいろ試したのに~」
 
「因みに爆死何連突入したん?」
 
「100連ですが?」
 
「お前の爆死が俺のドリンクを美味しくするありがとうございます」
 
「死んでしまえ!」
 
愉悦顏で見てくる親友に中指を立ててもう一度スマホの画面を見る。
 
 
『戦姫絶唱シンフォギアXD』
 
 
スマホアプリのゲームのシンフォギアがリリースされ少年はずっとこのゲームをプレイしておりあるキャラが来てくれずため息を付いていた。
 
「なんで来てくれないんだ・・・ネフシュタンギアの雪音クリス・・・」
 
「推しキャラが来ないなんてかわいそうに」
 
そう、この少年はこのゲームにおけるヒロイン雪音クリスがめっちゃ好きなのである。
きっかけはアプリの宣伝からシンフォギアを知りそこから始めてる中見つけた雪音クリスに心を奪われ、グッズも集めるほどにはその推しっぷりを発揮していた。
 
「あっ俺、推しキャラの切ちゃんきた」
 
「ド畜生が・・・くらえレモン汁の水鉄砲」
 
「生レモンの汁強烈すぎぃ!目ガァ!目ガァ!」
 
悶える親友を見てこれ以上はもういいやと少年は帰ろうぜと親友に言いオケとを閉じながらグッドサインを送って一緒に会計をすまし、互いにファミレスを出て家に帰宅する。
 
「ハァ・・・」
 
家に到着し少年は眠気もあったためすぐにベットにダイブし横になりスマホを起動しもう一度アプリを開く。
 
「・・・次は眠り前単発・・・きょう・・・で」
 
 
そう言って少年はガチャ画面のペンダントを揺らし結果を見ずに意識を手放す。
そうしてスマホの画面が一瞬輝きだしたのだが少年は気づかず深い眠りに付く。
 
 
 
 
そして朝今に至る。
 
「なんで雪音クリスが俺の腕でねてるんでせうか?」
  
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