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新オズのつぎはぎ娘

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第七幕その九

「それでだね」
「そう、青龍様も来られて」
「オズの国のドラゴンの棟梁になられたんだ」
「お陰で僕達ドラゴンもまとまってるし」
「本当に有り難いよ」
「その青龍さんは四霊獣の一柱で」
 木挽きの馬も言ってきました。
「東を司っているね」
「オズの国のね」
「つまりマンチキンの国のね」
「西のウィンキーは白虎、南のマンチキンは朱雀で北のギリキンは玄武だね」
「そして真ん中、都は麒麟様だよ」
「あの方がおられるよ」
「本当に中国のものも入ってるね、そういえば」
 馬はさらに言いました。
「僕もだけれど干支もあるね」
「そうそう、十二のね」
「龍、つまりドラゴンも入っていてね」
「そういえば君も入っているね」
「馬もね」
「そうなんだよね、本当に変わったよ」
 オズの国もとです、木挽きの馬車は言いました。
「中国や日本の文化も入ったしね」
「そうだよね」
「僕もそう思うよ」
「オズマ姫も主になられたし」
「どんどん変わっていってるね」
「あれっ、オズマ姫の名前が出たけれど」
 神宝はピーターの今の発言にふと気付きました。
「ピーターさんってひょっとして」
「オズマ姫がオズの国の主になる前から生きているのかしら」
 ナターシャもこう思いました。
「まさか」
「そういえばかかしさんも樵さんもだし」
 カルロスもこのことに気付きました。
「だとしたら」
「ピーターさんがそうでもね」
 恵梨香は皆に言いました。
「不思議じゃないわね」
「オズの国は誰も死なないしドラゴンは昔からいる種族だし」
 ジョージは二つのことから考えました。
「その頃からいて当然かな」
「うん、僕もかなり長く生きているよ」
「ここにいる人達よりずっと長くね」
 ピーターはジョージに答えました。
「それこそね」
「実は西の国の魔女と同じ位なんだ」
「あの魔女が生まれた時僕は卵から出たんだ」
「その頃からいるよ」
「そうだとすると長いね、しかしね」
 ここでまた言うジョージでした。
「オズの国でも頭が二つのドラゴンは珍しいんだね」
「今かかしさんが言った通りにね」
「そうなんだよね」
 ピーターもそうだと答えます。
「これがね」
「僕も言われるまで知らなかったけれど」
「実はね」
「そうなんだよね」
「そうだね、頭が沢山あるドラゴンは」
 それはといいますと。
「ヒドラだね」
「そうよ、ヒドラの頭は幾つもあるのよ」
 ドロシーが答えました。
「九つあるのが普通でね」
「九つですか」
「そう、そしてね」 
 それでというのです。
「普通のドラゴンの頭は一つよ」
「あくまで、ですね」
「そうなの、けれどね」
「ピーターさんについては」
「本当に珍しいことに」
 まさにというのです。
「頭が二つあるのよ」
「だから珍しいんですね」
「そうよ、ただね」
「ただ?」
「オズの国では頭が二つある蛇もいるし」
「外の世界でもいますけれど」
 ジョージは自分達の本来の世界のお話もしました。 
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