| 携帯サイト  | 感想  | レビュー  | 縦書きで読む [PDF/明朝]版 / [PDF/ゴシック]版 | 全話表示 | 挿絵表示しない | 誤字脱字報告する | 誤字脱字報告一覧 | 

新オズのつぎはぎ娘

しおりを利用するにはログインしてください。会員登録がまだの場合はこちらから。 ページ下へ移動
 

第六幕その七

「面白いわね、両方なんて」
「よかったじゃない、両方で」
 つぎはぎ娘は微笑んだドロシーに軽く跳び跳ねつつ言いました。
「可愛くて奇麗で」
「そうね、確かに」
「ちなみにあんた達はお洒落ね」
 つぎはぎ娘はコヨーテとクロアシイタチにも言いました。
「随分と」
「そう、お洒落にしてね」
 そうしてとです、コヨーテはつぎはぎ娘は答えました。
「いつも草原を歩いているんだ」
「どうしてお洒落にしているの?」
「僕達は争いが嫌いなんだ」
「オズの国の生きものだから」
「そうだね、そして紳士はね」
「争わないわね」
「だからだよ」
 それでというのです。
「僕達はいつもお洒落をしてね」
「紳士になっているの」
「そうなんだ、争わない人達にね」
「成程ね、面白い考えね」
「争って何が得られるか」
 クロアシイタチの言葉は少し哲学的なものでした。
「一体」
「何もないわよ」
 実際にとです、つぎはぎ娘は答えました。
「オズの国ではね」
「そうだよね」
「それであんた達はその考えに基づいて」
「お洒落をしてね」
「紳士になっているのね」
「そうなんだ、オズの国では争いがなくて」
 それでというのだ。
「紳士は争わない」
「二番目の意味でお洒落をしているのね」
「そういうことだよ」
「よくわかったわ」
「しかし君は」
 ここで、です。コヨーテはつぎはぎ娘に言いました。
「僕達以上にお洒落だね」
「あら、わかるの」
「うん、君は何度か見てるけれどね」
「その都度思うことなのね」
「そうだよ、とてもお洒落だね」
「身体自体がっていうのね」
「うん、お肌も髪の毛も服もね」
 その全てがというのです。
「君はね」
「あたしは服もお肌も身体だけれど」
「そう、色々な色があってね」
「そうでしょ、あたし自身そう思ってるわ」
 つぎはぎ娘自身もというのです。
「お洒落だってね」
「実際にそうだしね」
「ええ、ただね」
「ただ?」
「あんた達みたいに服を着てね」
 そうしてというのです。
「お洒落をすることはしないわよ」
「君はもう服を着ているからね」
「身体自体が服だから」
 もうそうなっているからだというのです。
「踊る時はこの上からその踊りの服を着る時があるけれど」
「普段はだね」
「このままよ」
「そうだね」
「自然とお洒落してるのよ」
「それがまたいいよ」
「そうでしょ、ただあんた達よく見れば」
 つぎはぎ娘はコヨーテとクロアシイタチをあらためて見て言いました。
「服だけじゃなく毛もね」
「整えているよ」
「いつもね」
 二匹もこう答えます。
「お風呂に入ってブラッシングもして」
「そうして奇麗にしているよ」
「そうね、とてもいい毛並みよ」
 そうなっているというのです。
「素敵な感じよ」
「僕も見習わないとね」
 トトも彼等の毛並みを見て言います。
「毛並みはね」
「トトはいつもお風呂に入って私がブラッシングしてるから」 
 ドロシーがそのトトに言います。
「とても奇麗よ」
「うん、それでもね」
「貴方自身でなのね」
「この人達を見習ってね」 
 そうしてというのです。 
ページ上へ戻る
ツイートする
 

全て感想を見る:感想一覧