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新オズのつぎはぎ娘

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第四幕その六

「そうよね」
「お水出しましょう」
 ここでドロシーも言いました。
「テーブル掛けからお水をね」
「あの、お水といいましても」
 ジョージがお水を出そうというドロシーにどうかという顔で言いました。
「ちょっとこの大きさですと」
「コップ一杯どころじゃ駄目ね」
「バケツ一杯でも」
 それだけのお水でもというのです。
「とても、百杯も二百杯でもないと」
「お酒は醒めないわね」
「そうですよね」
「だから普通のお水じゃないの」
「これから出すお水は」
「酔った時にはスポーツドリンクとか経口補給水がいいの」
 こうジョージに言うのでした。
「そうしたものを葉や幹にどんどんかけて」
「吸い込んでもらって」
「そうして酔いを醒ましましょう」
「そうしたやり方があるんですね」
「そう、お酒にはお水は確かにいいけれど」 
 それでもというのです。
「もっといいのはね」
「そうしたものですね」
「だからね」
「これからですね」
「バケツ一杯のそうしたお水を出して」
 そうしてというのです。
「かけていきましょう」
「わかりました」 
 こうしてでした、ドロシーは経口補給水やスポーツドリンクを入れたバケツをどんどん出してです。 
 皆で木のお口に飲ませて葉や根にかけました、すると。
 木は見る見るうちに酔いが醒めて目覚めました、そうしてドロシー達を見てそのうえで言いました。
「ドロシー王女かな」
「そうよ」
 ドロシーは木に答えました。
「貴方に聞きたいことがあって来たの」
「僕に?」
「ええ、貴方は最近いつも飲んでるそうね」
「お酒をね」
「自分で認めたわね」
「事実だからね」
 木がゆっくりと起き上がりつつドロシーに答えました、するとその大きさは実際に百メートル以上あります。
「もう最近飲まずにいられないんだ」
「どうしてそこまで飲んでるの?」
「うん、僕は歩けるけれど」
「そうした木ね、貴方は」
「最近無性にお口の中が痛いんだ」
「その痛さを紛らわす為になの」
「お酒をしこたま飲むと痛覚がなくなるからね」
 それでというのです。
「最近はそうしてね」
「いつも飲んでいるの」
「うん、とにかくお口の中が痛くてね」
「それはわかったけれど」
「いつも飲んで寝そべっているとだね」
「皆が迷惑するわ」
 ドロシーは木にお話しました。
「特に貴方は大きいから」
「それはわかっているけれど」
「それでもよね」
「痛みはどうしようもないから」 
 だからだというのです。
「飲んでいるんだ」
「ううん、ちょっと見せてくれるかな」
 ここでかかしが言ってきました。
「お口の中を」
「そうしていいかな」
「うん、じゃあね」
「それならね」
 かかしは木のお口の中を見ました、そうしてすぐに言いました。 
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